【コナン×文スト】太宰治が死んだら

・長年の付合 ページ23

風見side


風「降谷警視。報告書持ってきました…」


降谷さんの執務室にノックし入る。
俺が入ったと同時にちらりと俺の方を見た。

その後、目の前の報告書と睨めっこしていた。

俺は今日で三徹だが降谷さんも寝ていないだろう。だが、降谷さんほど、時間の使い方がうまい人はいない。

そして、俺の三徹も既にバレていて少したったら、さっさと寝ろ、と云って来るだろう。



降谷零とはそういう人間だ。



風「ここに置いておきますね」

降「あぁ」

風「紅茶でも入れますね」

降「お願いする」


淡々とした会話だがこれがいつも通りの会話である。

降谷さんを尊敬する者は、こういう只の会話でも羨ましがっている。

俺に嫉妬する者も沢山いるが、俺が意外と上の人間な為、只俺と降谷さんの会話を皮肉そうに見つめている。

これが公安の日々の現状だ。

降谷さんを本当に好きになってしまう"男"が出てきてしまうのではないか？とハラハラしてしまう。



暫くして紅茶を一口飲んだ降谷さんは、先程とは違う書類を見ていた。

前の書類を見終わるスピードが桁外れだ。



その資料を覗き込んだ俺は、尋ねた。



風「どうですか？今回は」


その資料は今回、公安に新人として配属される者の書類である。


風「結構いいもの揃いじゃな__」

降「風見」


風「……はい」



俺の言葉を遮り、名前を呼んだ降谷さん。
こういう場合は、大体何かを質問してくる。



降「お前は、この"太宰治"を


____どう見る？」



降谷さんの手元には、太宰治の資料があった。

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