2章・偏見 ページ21
私が公安に入社する当日。
私は高く聳え立つ大きな建物を見ていた。
それは、警視庁本部である。
本部は大きく私を上から見下しているように感じた。
だが、それは私の中での勝手な偏見であった。
あの男、中村がここに居るという予備知識があることでそう見えるだけだ。
まぁ、それは私にとってくだらないことだけど
重い足を本部の方へ踏み出そうとした時、誰かにホコリ一つない真新しいスーツの裾を掴まれた。
だが、それは見当がついている。
太「大内君。離してくれないとスーツにシワが付いてしまうよ」
大「あぁ、わかってる」
その慌てたような声に、私は苦笑いした。
"大内 翔太"
私の同期である。
彼は優秀ながら身体にも自身がある為、私と同じように、公安という国を安定を図る役目となった男だ。
大内君の鍛え上げられた太い腕には力が入っており、少し震えていた。
掴まれている裾はシワになっていた。
この通り身体にそぐわない弱い神経の持ち主である。
太「ほらほら、早く行かないと私まで遅れてしまうよ」
そう焦らせるような声を掛ける。
大「ちょ、ちょっとまて。まだ心の準備がで__」
太「私は出来たよ」
手帳を何度も確認する大内君。
その行動に少し笑いを誘いながらも、先行ってるよ、とそう云い大内君から離れ
警視庁公安部へと急ぐ。
私が大内君を無闇に動かそうとしなかったのはあえてである。
自分自身で決めることで私が口出しする事ではない。
だが、彼は優秀だ。
他の手も借りたりはしただろうが、ここまで来れたのは紛れまなく彼自身の努力だろう。
暫くして、一つの足音に私の口角が上がった。
太「随分、遅かったじゃない？」
大「お前は、緊張しなさすぎるんだよ」
その声と顔つきは先程とはまるで違った。
何かを決心したようなものだった。
太「酷い偏見だなぁ。これでも緊張してるんだよ？」
大「俺が緊張してたら、お前いつも面白がってたろ」
そんなことは無い、と心に無いことを云おうとした瞬間、乗っていたエレベーターが私達が降りる場所へと付いていた。
大「それじゃあ、お互い頑張ろうな」
そう云った大内は私の言葉を聞かずに、自分の居場所へと行ってしまった。
太「頑張ろう…か」
頑張るも何も、私は死にたい身。
何もしなくても、死と隣合わせの職だ。
これは頑張ったら、頑張った分だけ、死に近づけると解釈しておこう。
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のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます！一度私なりに修正してみようと思います！つたない言葉遣いで申し訳ありません！アドバイスありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年4月22日 10時) (
レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます！一度私なりに修正を加えてみる事にしました。つたない言葉遣いで申し訳ありません！アドバイスありがとうございます！！頑張ります！ (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
鬼瓦権造という名の名無しさん - コメント失礼します。この作品、私好みでとても面白いです。しかし所々に誤字があり、言葉遣いも少し不適切な部分が見られます。句読点の位置も少し不自然です。一度読み直して確認・修正してはいかがでしょうか。長々と申し訳ありませんでした。応援しています。 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 89f5f989ea (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - ノルンさん» ありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年1月6日 9時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新お疲れ様です！待ってました！！！！ (2020年1月5日 14時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のりばやし | 作成日時：2018年5月25日 22時
