【コナン×文スト】太宰治が死んだら

・彼は何者か ページ8

降谷side


太「まぁ、余計な事をしたのは君だ。だが、迷惑かけたのは事実…何かお礼しなきゃね」

安「いえいえ、そんな。悪いですよ。ただ助けようとしただけですから」


そう即答した。


俺は、余計な事をしてたのか…



太「だけど、見たとおり私達はずぶ濡れだ。このままだと風邪をひく。あと濡れた服は身体に張り付いて気持ち悪い」


そう云いながら彼はずぶ濡れの外套を雑巾のようにギュッと絞る。そこからは水が溢れ、地面には水溜りをつくっていた。


安「そうですけど…ずぶ濡れだから何なんですか？まぁ、張り付いて気持ち悪いのは分かりますけど…」


太「うふふ、だからね。


______君の働いているであろう店で服を貸してもらってその次いでに何か奢ろうと思って」



は？

俺は彼に分からないように顔をしかめた。



何故、俺が店で働いていることを知っている。

今まで来たお客の中に居たのなら分かるのだが、生憎俺は今まで来たお客の顔は把握済みだ。



安「どうして…僕が店で働いていると？」

太「その袋」


彼は薄笑いとともに俺が持っていた袋を指さす。

俺はさっき彼を助ける為に地面に置いた袋。そして、俺が働いている喫茶ポアロのウエイトレス"榎本梓"からのおつかい用の袋である。


この袋しか証拠と云う証拠はないが、何故分かった。


太「簡単な事だよ。少し見たけど袋の中身は業務用の物だし。隠しの中に入ってるインクで滲んだ紙は業務用連絡何じゃないかな？
まぁ、他にあるのだけど」


彼にそう云われ、ポケットに入っていた榎本梓からの用事の紙にクシャっと丸めた。



この男、よく見てるな。





素直に驚いたが、普通に生活して凄まじい観察力や洞察力がつく筈が無い。希な環境じゃないとつく筈は無い。


何者なんだ、此奴は

・裏表の差が激しいのだろう→←・第一印象は裏切らない

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