・「またね」 ページ15
降谷side
安「彼は矢張り、お金の為だったのでしょうか。高橋さんはスーツケースの後始末を頼まれたが、中が気になってしまった彼は見てしまった。
その時、近くにいた僕らに助けを求めてしまった。でもすぐに気づいた」
何故、中身を知らさせていなかったのか、と。
安「それは中身が中身だから。高橋さんは雇われていたと勘違いしていた。
だが、本当はいい様に使われていただけだった。この仕事が一般人にバレれば1番に疑われるのは高橋さんだ」
安「そして貴方は最初から、彼を__」
疑っていた…?
俺は答えを求めて、目の前にいる彼を見た。
彼は俯いたまま、黙っていた。
彼の表情は__彼は__
矢張り、笑っていた。
太「うふふ、1回の過ちが人生を変えるなんていい事じゃない。退屈だった日々が変わるんだ。私だったら感謝すらある」
太「私も人を見る目も大概だけど、安室君も大概だよね」
安「!?」
それは俺が彼の素性を調べようとしていた事を知っていた様な口ぶりじゃないか。
表情には出ていない筈だったが、
直ぐにはぐらかす事も出来ず、少し考えてしまった。
安「それはどう云うこ__」
太「それじゃあ、安室君」
彼は俺の言葉を無視し、そう云った。
だがその声は頭上から聞こえた。
気付いた時には彼は河川敷の上にある道に立っていた。彼は俺を見下ろし微笑んでいる。
その時間が妙に長く感じた。
丁度その時、川の方から強めの風が吹いた。
彼の少し隠れていた顔は露わになる。
外套がヒラヒラと揺れ、まだ微笑みながら俺を見ていた。
太「またね」
そう云った彼は何処かに消える様に歩いていった。
俺は彼を追いかけなかった。
いや、追いかける事が出来なかった。
彼の視線で自分の身体がピンで留められているみたいに動かなかった。
遠くからパトカーのサイレンが鳴り響いていた。
その音に我に返った俺は隣で気絶している高橋を見ながら、思った。
安「面倒な仕事を押し付けたな。彼は」
そう唸った。
はぁ、とため息を1つ付き、空を見上げた。
高橋と出会い、高橋が捕まるまで30分間、小時間の事だった。
___それが、彼、
太宰治と俺の出会いだ。
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のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます!一度私なりに修正してみようと思います!つたない言葉遣いで申し訳ありません!アドバイスありがとうございます!!頑張ります!! (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - 鬼瓦権造という名の名無しさんさん» コメントありがとうございます!一度私なりに修正を加えてみる事にしました。つたない言葉遣いで申し訳ありません!アドバイスありがとうございます!!頑張ります! (2020年4月22日 10時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
鬼瓦権造という名の名無しさん - コメント失礼します。この作品、私好みでとても面白いです。しかし所々に誤字があり、言葉遣いも少し不適切な部分が見られます。句読点の位置も少し不自然です。一度読み直して確認・修正してはいかがでしょうか。長々と申し訳ありませんでした。応援しています。 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 89f5f989ea (このIDを非表示/違反報告)
のりばやし(プロフ) - ノルンさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年1月6日 9時) (レス) id: 450ab9bd17 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新お疲れ様です!待ってました!!!! (2020年1月5日 14時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のりばやし | 作成日時:2018年5月25日 22時