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Aの家の前
ひと呼吸おいてノックをして玄関のドアを開ける
ほんまに鍵、開いてる
章「 ……は？ 」
ドアを開けてみると部屋の中は空っぽだった
前まであった家具やらベッドやらも全部ないし、そもそも本人もおらん
でもそこには、一枚の手紙が置いてあった
" 安田章大さんへ
今まで幸せな時間を有難うございました。
やすくんと過ごせた1年と少しが今では輝いています。
一番大切な、ユナコさんと幸せになって下さい。
テレビの前から応援してます。
A "
丁寧な字で、そう書かれとった
……なんで？
章「 意味、分からんし…… 」
どこ行ったん？
なんでユナコのこと知っとるん？
なんで？なんで？
頭に浮かぶのははてなマークばっかりで、
とりあえず管理員さんに情報提供を求めた
『 ああ、Aちゃんなら今日の早朝に出てったよ、てゆうかちょっと待って 』
管理員さんは優しそうなおじさんで
そう言い残して奥へ消えてった
出てきたと思ったら、手に小さな箱が
『 Aちゃんが金髪の背ぇちっさい男前な人来たらこれ渡しとってって言われとってん、自分やろ？』
そう言って、箱を渡された
開けてみると中には見覚えのあるネックレス
章「 なんでやねん、あほ 」
付き合って1年の日に、あげたネックレスやった
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作者名：唯奏 | 作成日時：2017年12月11日 1時
