推しに会えた2【灰谷蘭】

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『んで、息抜きぐらいにはなったかよ、タケミっち』

「え、俺のためだったの、千冬めちゃくちゃ良いやつじゃん！！」


ファミレスを後にしタケミっちと歩く、


「Aさん三ツ谷くんとも知り合いなんだ、ってかさっき強いって言ってたけど、Aさん何が強いの？」


『ば、ババ抜き？』

「なんで疑問系？」


そう言えばあの事は墓場まで持って行けって言われてたんだった。後でメールして謝っとこう…


「…さっきの蘭ちゃんって人誰？」

『タケミっち、さっきからAの事でめちゃくちゃ質問多いな。』


Aの事気に入ったとか好意がある感じもしない。
…探っているのか？


『俺も知らない。だけど多分、どっかのチームの女だと思う。』

「え？」

『詳しくは言えないけど、Aと会った日にそいつも居た。Aの事気に入ってるみたいだったし俺の事見ても怖がらなかった。スタイルも良くて髪も長かった、マスクしてたし暗かったからあんまりちゃんと見えてないけど。』
　
「なんでそれだけでわかったんだ？特攻服でも着てたのか？」

『いや、私服だった、オーラがもう違うと言うか、そこらへんの一般人と違うってすぐ気づいた。』

「んじゃあ、Aさんは敵…？」

『いや、ちげぇ。………まあ良いじゃねぇか！また食べに行こうなタケミっち！！あいつに連絡して居る日聞いといてやるから！』

「いや、俺は別にAさんの事好きじゃねぇよ！？」


　
多分俺の推測が正しければその相手は、
六本木のカリスマ、灰谷兄弟の兄の方。
いつまで気づかないフリが続くだろうか。
いつかAまでも敵になったりしないだろうか。



『………』



今は誰にも言わずにいようと思う。





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