story…59 ページ22
結果から言うと、ペンギンと握手も、イルカとふれあいもできた。
ペンギンはとても可愛かったし、イルカのお肌はスベスベだった。
けど、
『影山くん、動物好きなのに、嫌われちゃうんだね』
「笑いながら言うのやめてください!」
と、言うわけである。
影山くんが触ろうとすると、ペンギンもイルカも逃げようとするのだ。なぜ。
こみ上げてくる笑いを隠せず、口元に手を当てた。
結局、私がふれあっているのと一緒に、ちょっとだけ指先で触れたぐらいだった。
『ごめんって。かわいそうだなって思うけど、面白くって』
「撮ってた写真消してください」
『イルカショー凄かったよね』
と、影山くんはさっき見たイルカショーの迫力を思い出したのか、感想を擬音語混じりに語りだした。
よし、写真の件、流れた。さっきのふれあいでの影山くんをカメラに収めていたのだ。
『あ、ペンギン散歩してる』
前方を飼育員さんに連れられたさっきのペンギンたちが歩いていた。とてもかわいい。
隣で影山くんが連写していた。
本当に動物好きなんだろうな。
それから館内に戻って魚を鑑賞する。
ヒトデや小型のサメ、エイを触れるコーナーなんかもあって、もちろん触った。影山くんはサメに逃げられていた。
二人してテンションが高かったせいか、よく喋っていた。
楽しかった。
気がつけば、色とりどりの熱帯魚の前で二人寄り添って手を繋いでいた。
『お土産、決まった?』
「……部活用、どれがいいと思いますか?」
館内を一周し終わって、私たちはお土産コーナーにいた。水族館限定のお菓子や、キーホルダーなんかの小物、ぬいぐるみにＴシャツなどなど、色々あった。
で、今影山くんが手にしてるのは、チョコとクッキー。
『これは……迷うね』
「うす」
『何人分?』
「顧問とコーチ入れて15人っす」
『……どっちも20個入りかぁ。どっちも買っとく?』
「そうですね。シブキサンは何買うんすか?」
『部活と、親にクッキー。仁ちゃんにおそろで髪ゴム』
「おそろ……」
影山くんは辺りを見回すと、ぬいぐるみコーナーへ私の手を引いて向かう。
「俺、ヌイグルミ欲しいんでおそろしましょう」
思わず笑ってしまった。
「……何ですか」
『ううん、何にも。選び合いっこしよ』
と、私はウミガメのぬいぐるみを手にとった。
目つきがちょっと悪いな、ってさっきから思ってたやつ。それを影山くんに押し付ける。
『これ、影山くんのね』
影山くんはしげしげとウミガメ眺め、嬉しそうに口元を緩めた。
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いあ(プロフ) - ( ´ ▽ ` )ﾉさん» ありがとうございます!楽しんでいただけたようで、何よりです^_^楽しみに待っていて下さいね! (2020年4月15日 7時) (
レス) id: 8bf363f988 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ ▽ ` )ﾉ(プロフ) - 完結おめでとう御座います！最後までキュンキュン楽しかったので終わってしまって少し寂しいです、、(;_;) 続編、是非書いてください！楽しみにしています(^^) (2020年4月15日 2時) (レス) id: 6e1c4f7906 (このIDを非表示/違反報告)
いあ(プロフ) - 萌川。さん» ありがとうございます!本当に嬉しいです。分かりました(笑)続編も前向きに検討しますね!! (2020年4月14日 19時) (レス) id: 8bf363f988 (このIDを非表示/違反報告)
萌川。(プロフ) - 完結おめでとうございます！この世に素晴らしいお話を産み落としてくださり本当にありがとうございます。とても美しくて尊い物語と出逢うことができて私は本当に幸せ者だと思います。作者様が楽しんで描けそうであれば、2人のその後の時間を是非とも覗かせて欲しいです (2020年4月14日 13時) (レス) id: 80fbd1d73c (このIDを非表示/違反報告)
いあ(プロフ) - あこさん» ありがとうございます!あこさんのコメントはいつも本当に嬉しくて、とても励みになりました。続編についても、前向きに検討しますね! (2020年4月14日 11時) (レス) id: 8bf363f988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珈琲屋 | 作成日時：2020年3月31日 14時
