第十一話「私の大切な思い出たち1」 ページ2
「夏音ちゃん！今日こそ"あの話"を聞かせてほしいな！」
ポアロにて、紅茶を飲んで「彼」のアルバイトが終わるのを待っていたら
榎本さんがカウンター越しに聞いてきた
『…あの話って？』
本気で何の話か分からなかったので聞き返すと
「安室さんの学生時代のモテエピソード！バレンタインの話とかあるんだよね？」
「今、買い出しで不在だからチャンスだと思って」
嗚呼、「彼」の学生時代のモテエピソードのことか
確か…前に話そうとして止められたっけな
榎本さんが話すように「彼」は買い出しのため近所のスーパーに出て行ったところだ
まぁ、買い出しの間なら少しくらいは話せるか…
大体は「あの人」から聞いた話だから誇張されてる可能性が高いけどね
『…いいですよ、人から聞いた話ですから詳しくないですけど』
「全然いいよ！」
私は、「あの人」から聞いた話を語り始めた
『…透くんが高校一年生になってから最初のバレンタインは朝から騒々しかったらしいです』
確か、「あの人」がこの話をしてくれた時…私が初めて彼らにバレンタインのチョコをあげたんだっけ
『登校して、校門を通る直前に当時の三年生のお姉さまが何人も待ち伏せしていたそうで、全員透くんへチョコを渡してきたと』
『なかには告白してきた先輩もいたけど透くんはその場で断ったそうです』
『因みにチョコは全部受け取ったそうですよ、この話をしてくれた人と一緒に食べきったと言ってました』
「それって同級生とか二年生の先輩からのチョコも受け取ったの？」
『それが…三年生のお姉さま方の謎の妨害？でその年のチョコは三年生のだけだったそうですよ』
私は手作りとかできないから市販のチョコをあげたけど、お姉さま方は全員手作りだったらしい
そのせいでバレンタインのチョコは手作りはすべて断るように決めたと言っていた
「そうなんだ、モテモテなのは一年生の頃からなのね」
『みたいですね、あとホワイトデーのことを知らなかったみたいで…私があげた時に話したらお返しくれましたけど、学校では返していなかったそうですよ』
ホワイトデーって何？って逆にこっちに聞いてきた時は驚いたものだ
「あの人」も同じでホワイトデーのお返しのことを知らなかった
『次の年では靴箱に入りきらないほどの量を貰って、かなり困ったと愚痴っていましたね…』
まぁ、「彼」と同じくらい「あの人」もバレンタインのチョコ貰ったって話してたな
そのときは「彼」のことを自分の事のように誇らしげに語っていた「あの人」も
照れくさそうに笑って貰ったチョコの話をしてくれた
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クラウ・ソラス(プロフ) - 美亜さん» コメントありがとうございます。凄く嬉しいです！夜分遅くに読んでくださっているのでしょうか？引き続き更新頑張ります！ (10月22日 10時) (
レス) id: d67adbb7f1 (このIDを非表示/違反報告)
美亜(プロフ) - 夜分遅くすいません。はじめまして。コナン夢小説逃避から始まる転生生活読みましたすごく気に入りました今後の展開が楽しみです。更新期待してます夜分遅くすいません。 (10月22日 2時) (レス) id: a7fbb7847e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クラウ・ソラス | 作成日時：2023年10月4日 10時
