第五話「小さな名探偵の観察2」 ページ24
『ゲッ…あ、いや。お姉さんって安室さんと仲がいいから良いなって思ったんだ』
やべぇ、見てたの気付かれてたのか
「夏音、どうやらコナンくんは君のことが気になるみたいですよ。たまには遊んであげだらどうです？」
「ハァ？お断りだよ…そもそも私は子供と遊ぶなんて柄じゃないっての」
「それより人の話に聞き耳立てるくらいだし、実は透くんのことが気になるんじゃない？」
「毛利探偵の弟子を名乗る君のことがさ」
安室さんに目線を合わせて、自分自身への話を見事に逸らした
『あ、いやその…』
「寧ろ、夏音はコミュ障ですから彼みたいな子供とコミュニケーションをとる練習したほうがいいのでは？」
でも安室さんが彼女のことを話して彼女の抵抗は無駄に終わった
「コミュ障じゃないわ、人並みに話せるっての」
「じゃあ何で普段だんまりなんです？学校で同級生と話したりしないんですか？」
たまたまなのか、オレが気になっていたことを安室さんが聞いてくれた
「…別に、何話せばいいか分からんし。今時の子は怖いんだよ…SNSとかで下手に呟かれたら困る」
「黙ってたらトラブルになることも少ないと思って、それに喋ったら余計なこと話すかもだし」
「あ〜夏音って一度話すと意外と止まらないですよね。あとたまにﾀﾋ語出てくるし」
「ﾀﾋ語っていうな、ちょーっと昔のが出てくるだけだから」
「いや、60年から80年代のしょうもないやつばっかりじゃないですか」
「しょうもなくないわ、先人の知恵ってやつなんだよ」
『お姉さん…それは意味が違うと思うけど』
第五話「小さな名探偵の観察3」→←第五話「小さな名探偵の観察1」
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作者名：クラウ・ソラス | 作成日時：2023年8月5日 22時
