未完成のPiece7【アイナナ】 (ページ6)

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「ねぇ、聞いてないんだけど」

「そういうの俺には事前に相談するよね？」

『せっかくの楽しい時間お説教につかっていいの？』

「…今回に関しては私の責任です」

『一織はもういいって…』

公演も無事に終わって、楽しく打ち上げ、
の予定だったんですが…
ユキと万さんに詰められ、
一織は謝り続けるという冒頭に至るわけです。

「ボクはAさんとステージに立てて嬉しかったよ」

『天さん…』

天さんはやはり現代の天使のようです。

「オレはAと立ててないんだけど！？」

『最後にバイバイしたじゃん。』

「…そうじゃなくてっ！」

モモはさっきからこんな調子。
…あれ、これって3公演の打ち上げだよね？
私、超お邪魔じゃない…？

「今自分はこの場にいていいのかって顔してんな」

『そんな顔してた？』

「でかでかと書いてあるよ。
…みんなAと同じ場所に立てて嬉しいんだよ」

『…大和さんは？』

「…酒取ってくる」

逃げるように一歩踏み出す大和さんを掴むと、
阻止するように顔に手を覆わせた。

「あんまりお兄さんをからかうなよ」

『はいはい』

手を離すとそそくさとお酒を取りに行く大和さん。
赤面な大和さんもかわいいな、なんて。