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結局みんなもゼロらしき人物は捕まえられなかったらしく、
舞台袖に集合した。
「A、大丈夫…？」
『え…あ、うん。大丈夫』
お兄様がさっきから心配そうに様子をうかがってくる。
…正直、あの人が頭から離れない。
いや、今はそんな場合じゃない。
モモが歌えるようになったんだから。
このステージ見届けなくちゃ。
「フィナーレはみんなで迎えようか」
「うん…！
ご紹介します！皆さんご存知の…
A、TRIGGER＆IDOLiSH7！」
「え？…え？」
七瀬さんがあたふたしている。
いや、私もあたふたしている。
…今、私のこと呼んだ…？
「何してるの？
Aさんも、行くよ」
『あ…ちょ…』
心の準備もできないまま、
天さんに連れていかれた。
モモ達がいる場所は、とてもまぶしくて。
みんないろんな色のペンライトを持っていて、
たくさんの色が視界に入った。
「A、TRIGGER、IDOLiSH7に盛大な拍手を」
ユキの声とともに、観客席からは盛大な拍手が上がった。
-ありがとう！TRIGGERー！
-IDOLiSH7、ありがとう！
-Aちゃん、ありがとうー！！
はっきりと私を呼ぶ声が聞こえてきた。
「…っ、ありがとうございました！」
「5周年、おめでとうございます！」
みんながお礼や祝福を上げる中、
そっとつぶやいた。
『ユキ、モモ。5周年おめでとう』
「A…」
「泣くなよ、母さん。
みんなの前だろ？」
「父さん…、だって、だって…」
「はいはい」
-きゃー！
そうして、こけら落とし最終日は幕を閉じた。
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作者名：ReePhantom | 作成日時：2024年1月10日 18時
