未完成のPiece7【アイナナ】 (ページ14)

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『ふーん。で、万さんがMEZZO"のマネージャーを引き受けたんだ』

「そんなに怒らないで…、
ほら、Aちゃん元々俺が居なくても全然仕事回してたじゃん…
Aちゃんのマネージャーも引き続きやるから、ね？」

『ふーん』

現在万さんが運転する車の中。
助手席に私、後部座席にMEZZO"の2人で
これからあけぼのTVが主催するパーティーに向かっていた。

そして今日からMEZZO"のマネージャーも兼任する、
と先ほど万さんから告げられた。
別に元々万さんはアイナナちゃんたちのサブマネージャーだったし、
別の人と兼任するのはいいんだけども。

「なんだよ、A。
お気に入りのバンちゃん取られて、
おこってるのか？」

「あ、あんまり口を挟まない方が…」

『逢坂さん黙っててもらっていいですか？』

「…」

「…えー」

「はぁ…」

お兄様という点が気に入らなかった。
あれからというもの完全に初期状態で、
仕事は共演していることもあり現場では最低限に過ごし、
寮や事務所ではこんな感じだった。

特に何かされたわけでもないのに
異常にお兄様に対してだけ強く当たってしまう。

100:0で絶対に私が悪いというのに、
私には謝る気なんて微塵もなかった。