未完成のPiece7【アイナナ】 (ページ12)

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｢A、送っていこうか？｣

『いや、大丈夫』

「僕、帰る場所一緒なので」

『だから、だいじょ』

「その言い方、紛らわしからやめてくれない？
ボク、先輩なんだけど」

「…でも！」

『ストップ』

撮影が終わってよし帰ろう、
というタイミングでユキとお兄様のバトル…？
が始まり冒頭に至る。

というか2人に私の声届いてない？

「Aは？ボクと帰るよね？」

「僕…だよね？」

『万さんと帰る』

「はっ…？
万が、来るのか？」

『仮にもマネージャーだし、
送迎くらいしてくれるよ。』

と、いうことで。

「壮五くんならまだしも、
千もいるのか…」

『ごめん、断りきれなかった』

「今までAは万の運転する車に乗っていたというのか…」

『ユキうるさい。降ろすよ』

「ま、まぁまぁ…」

ユキは万さんのことになると愛が重くなる。
まぁ、今まで探してたくらいなんだししょうがないのか…

あっという間にユキの家につき、
まだユキはグダグダ言っていたが何とか降ろした。

『今週末、どっかで開けといて』

「…わかった」

『じゃあまた』

「うん」

ユキを見送ってからは無言の車内。
まあさっきまでは主にユキがうるさかったんだけども。

「…」

お兄様は寮につくまで気まずそうに外を眺めていた。