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「貴女が思っているほど、世間は辛口ではありませんよ」
優しく話しかける一織は、
まるでどもをあやすような優しい声だった。
「確かにうちのメンバーが期待するようなことを話していて、
それが貴女のプレッシャーになっている、ということは
なんとなくわかっています。
…でも、ファンの皆さんも、
私たちと同じように貴方の輝く姿を見たいと思っています。
…これ、音源です。
今みんなはこのCDを元に練習をしています。
本番までまだ日はありますので、
開演までに、答えをください。
もちろんこれはメンバーの誰にも相談はしていません。
受けても受けなくても、傷つく人はいませんので」
ほぼ無理やりCDを渡され、
一織はそのまま先に行ってしまった。
一緒に登校するんじゃなかったの…?
先ほどもらったCDを持つ手に力がこもる。
…これで断ったら、
一織が傷つくんだろうか。
本当に甘えるのが下手な人だ。
ぐるり、と半周周り、
元来た道を引き返す。
今日は学校行く気分がなくなったので、
家でCDを聞いて、少し考えよう。
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ReePhantom(プロフ) - まいまいさん» コメントありがとうございますー!採用です!これからもよろしくお願いいたします( ˙ᵕ˙ ) (12月23日 0時) (レス) id: 66b1ea99d0 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - 芸能界という、決してきらびやかなだけではない場所で、それでもいちアーティストとして咲き誇ろうとする主人公ちゃんにはぴったりだと思います!!是非、ご検討よろしくお願いします! (12月19日 18時) (レス) id: 8f46fba205 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - いつも楽しく拝読させていただいております!"お願い"の件なのですが、ウ.ォ.ル.ピ.ス.カ.ー.タ.ーさんの「泥中に咲く」はいかがでしょうか?→ (12月19日 18時) (レス) id: 8f46fba205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ReePhantom | 作成日時:2023年12月17日 1時