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『歌えないよ。
私の歌なんて、誰も求めてないし』
「そんなこと」
天さんが何かを言おうとしていたが、
私の口は止まらなかった。
『私、ファンのために今まで色々答えてきたけど、
もう疲れちゃった。
…今までの5年間、
片思いしてあっけなくフラれちゃったの。
ここ最近は盗作だっけ？
休んでるのに疑い続けるこの姿勢、
本当に参っちゃうよね。』
思っていたことを口に出して横を見ると、
苦しそうな表情をする天さん。
「ファンの前でそんな顔をしないで」
私の頬にそっと手を添える天さん。
あふれる涙が止まらず、
上手く天さんの顔を見ることができない。
『天さんこそ、
アイドルの癖にそんな顔しないでよ』
「Aさんには見えてないでしょ」
『声で、わかるよ』
震えている声、
どうして天さんがここまで私に構ってくれるのか、
理由がわからなかった。
でも、いつでも優しくしてくれる彼は
私のお兄さんの代わりなのかもしれない。
私のこと、七瀬さんと重ねているのだろうか。
ひとしきり泣いた後、
少し天さんとお話していい時間になった。
「本当に一人で大丈夫？」
『大丈夫だって、子供じゃないし』
「未成年でしょ」
『天さんもね。
じゃあ、次はステージの上で会おう』
「それって、どういう…」
『今日はありがとう。またね』
逃げるように公園を後にした。
ここに来る時とは違い、
足取りは軽くなっていた。
＿＿＿＿＿＿エピソード30 2度目の約束
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ReePhantom(プロフ) - まいまいさん» コメントありがとうございますー！採用です！これからもよろしくお願いいたします( ˙ᵕ˙ ) (12月23日 0時) (
レス) id: 66b1ea99d0 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - 芸能界という、決してきらびやかなだけではない場所で、それでもいちアーティストとして咲き誇ろうとする主人公ちゃんにはぴったりだと思います！！是非、ご検討よろしくお願いします！ (12月19日 18時) (レス) id: 8f46fba205 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - いつも楽しく拝読させていただいております！"お願い"の件なのですが、ウ.ォ.ル.ピ.ス.カ.ー.タ.ーさんの「泥中に咲く」はいかがでしょうか？→ (12月19日 18時) (レス) id: 8f46fba205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ReePhantom | 作成日時：2023年12月17日 1時
