未完成のPiece6【アイナナ】

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「本当に、ゼロが書いたのかな…
ゼロはオレたちが、
春樹の歌を歌うのを怒っているのか？」

「少なくとも、
あのらくがきを書いたやつは、
そう思ってるんだろうな。」

「…すみません。
私たちの対応が遅れて、
どんどん、噂が広まってしまって」

しょぼん、と落ち込む紡ちゃん。
確かにココまで大々的にやられるとまいっちゃうよね。

「仕方ありませんよ。
元々うちの事務所は、
マスコミについよくありません。」

「マネージャー、あまり思いつめないで…」

アイナナちゃんが紡ちゃんを慰めていると、
インターホンが鳴った。

「あ、お客さん…」

これは、きっと…

『絶対にドアは開けないで、
インターホンで対応してください』

「！わかりました。
はい、小鳥遊事務所…」

-小鳥遊さん、コメントいただけますか！
-らくがきの犯人は、ゼロ本人だと思っていますか！？
-桜春樹さんとのご関係は？

突然話し始めたことに周りもびっくりしていたが、
インターホンに出ると、外で待機していたであろう
マスコミたちが一斉に話し始めた。

「…すみません、今はお答えできません！」

それだけ伝えると紡ちゃんはインターホンを切った。
そして、社長とお話してきます、と部屋を後にした。

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