未完成のPiece3【アイナナ】 (ページ47)

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『でも、いつRe:valeに遭遇するかわからないし、
今まで通りで大丈夫だよ。
それに、事件があったのはライブでしょ？
万さん、ライブにはしっかりついていてくれてるし、大丈夫だよ』

「でも…」

『自分の身は自分で守るよう教え込まれてるから大丈夫。
この前は完全に油断してたけど、もう平気だよ。

今日はこの人もしかしてって思っただけだから、
万さんと面識がある人って知りたかっただけ。
残ってもらってありがとう、じゃあね』

そういって部屋を出ようとすると腕をつかまれた
万さんってこういうタイプだっけ…

『なに？』

「もう23時超えてる、送らせて」

『私バイクだよ？』

「一緒に歩いて帰ろう」

ということで万さんとバイクをひきながら一緒に歩いているわけですが、
少しだけ気まずい

そんな空気を破ったのは万さんだった

「次のライブは、俺が入念に機材を確認するから」

『うん、よろしくね』

万さんの言葉には、怒りや悔しさが混じっているように感じた

そんなに遠くはない距離なのに、
今日だけはすごく遠く感じた

＿＿＿＿＿エピソード16 九条の存在