未完成のPiece3【アイナナ】 (ページ44)

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『そうですか、ではその記憶なかったことにしていただけますか？』

「ははっ、難しいことを言うね。
やはり僕の目は間違っていなかった」

そう笑い出した男は、不気味な雰囲気をまとっていた
これ、撮影じゃないよね…？

『どういうことでしょうか？』

「君はアイドルとして2流、いや3流以下だ。
どうしてスポットを浴びている？

画面の先で見る分には一流のアイドルを演じていたが、
情報を調べると君は僕の中でどんどん降格していった。

アイドルなんてやめて早くお父さんのもとに戻ったらどうだい？
君はステージよりも、光が当たらない深い地下室がお似合いだよ」

いきなり現れた男にアイドルは合わないからやめろなんて言われて誰が信じると思う…？
九条鷹匡…まさか天さんの親族、じゃないよね？
顔全然違うよね

あれ、そういえば七瀬さんと天さんって双子だよね、
あ、苗字ちがうよなー…。
もしかするとこの人がお父さん、なんてあり得るのか…？

『調べてあなたが分かった通り、
私はあの家から存在を消されています。
なので私に帰る場所なんてありません。

それでも、私にアイドルをやめろ、と言いたいのですか？』

「じゃあ、僕のところにおいで。
そうしたら裏も表もすべてが完璧のアイドルに育成してやるさ…ゼロのように」

ゼロ、という言葉に反応する
この人、ゼロの関係者だったの…？