未完成のPiece3【アイナナ】 (ページ4)

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着地してもスタッフさんから声掛けがなく、
不安に思って当たりを見回した

『あの、』

ようやくカットの声が聞こえ、力が抜ける

「お兄さん、鳥肌たったわ」

『褒めてる？』

「すごく褒めてる」

メイクさんから声がかかったので大和さんにお礼を伝え後にする
頭から沢山血を出してもらい、
撮影がスタートした

「なんでだよ…！どうして俺は…生徒1人も助けてやれないんだ。」

大和さんが演技をする間、なるべく息をしないようにする
死んだ人の演技がいちばん苦手だ

カット、とスタッフから声が聞こえ、思いっきり息を吐く

『っはぁ、本当に死ぬかと思った』

「ゾンビみたいだな」

『それは失礼』

Aさん、クランクアップです、とスタッフさんが声を上げ
みんなから拍手される
私、今回そんなに重役じゃないからやめて欲しいんだけどな…

『ありがとうございました』

全員にお礼を伝え、メイクを一通り落としてもらった

＿＿＿＿＿放送日
たまたま寮にいたこともあり、
七瀬さんに一緒に見ようと誘われた

『大和さんは？』

「部屋にいる、恥ずかしいんだろ」

『ふーん』

「み、みなさん、ドラマが！」

紡ちゃんの声にみんながテレビに食いつく

というか、自分が出てるドラマ後輩に見られてるのって
恥ずかしいよね…？
もしかしてアイナナちゃんたち私でてるって知らない…？