コード・ブルー～短編集～ (ページ3)

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緋山side

緋「はぁ？ちょ、あんた何してんの！？」

藍「何って、さっき運ばれてきた患者のカルテを」

緋「馬鹿なの？

あんた今日当直でしょ？

熱もあんのに、

寝てない食ってないじゃ持つわけないでしょ！！」

白「まぁまぁ緋山先生、そのへんにして」

がたんとトレーをデスクに置いて

藍沢の額に手を添えると

まぁ予想通りというか、かなりの熱で。

そんで、

あたしの怒鳴り声に顔をしかめる様子をみると。

緋「頭痛いんでしょ？」

藍「・・・別に」

本当に素直じゃないヤツだ。

緋「ったく・・・少し食べなさいよ」

藍「サンキュ」

想像以上の医療バカぶりに呆れて

ため息を吐きながら自分のデスクに着いたときに

かすかに聞こえた言葉。

あれ、かわいいとこあんじゃん

このとき、

一瞬でもそう思ってしまったあたしの母性本能を

ぶん殴ってやりたい。

ICU、HCUの患者を見て回って、

医局に戻ってきたあたしに

空の皿とトレーを指差して

コイツが柄にもなくにっこり笑ったときは、

病人じゃなかったら

渾身の回し蹴りを食らわしてるところだった。

まぁ自他共に認めるお人好しのあたしは

当然トレーを食堂に戻しに行ってやったけど。

今度あたしが当直の日は

絶対藍沢に代わってもらおう。

そんくらいしてもらわなきゃ

割りに合わないっての！

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