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緋山side




白「あれ、藍沢先生お昼ご飯取りに来てない」



緋「疲れてんでしょ?

仮眠室で寝てるんじゃない?」



藤「飯も美味しく食べられないなんて

可哀想な奴だなぁ」




冴島に睨まれて

すぐに黙った藤川を横目で憐れみつつ、

早めに食べ終わったあたしは

藍沢のトレーを持って立ち上がった。




緋「あたし、行ってくるよ。

患者の容態も落ち着いてるし」



白「そう? じゃあお願い」




さっきはお昼時のホットラインだったから

けっこう出払ってて、

たまたま医局にいたあたしが飛んだけど、

今日のシニアのフライト担当は藤川だ。



スタッフリーダーの白石に負担をかけるわけにも

いかないし、

あたしが行くしかないかなって。



自分でも思うけど、つくづくあたしはお人好しだ。




緋「藍沢〜 いる?」




仮眠室の扉をそっと開けて、

小声で呼びかけるも応答なし。


誰もいないみたいだった。




緋「ったくどこにいんのよ〜」




うちの病院では、

体調不良があったら

原則治療行為は行わない規則になっている。


外科手術は特に。



理由は簡単、

ミスが起こると取り返しのつかないことになるからだ。



藍沢はそれを鑑みて

藤川に最後の縫合を任せたはずだから、

てっきりどこかで体を休めてるもんだと思ってた。




緋「ごめーん藍沢いなかったわー」





もったいないし、

藍沢のサラダはあたしが食べよう





そう思って戻ってきた医局に




横「藍沢先生ならここにいらっしゃいますよ?」




ヤツはいた。

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作者名:うさぎ | 作成日時:2017年9月29日 10時

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