コード・ブルー～短編集～ (ページ1)

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藤川side

藤「おい、藍沢！？」

サテンスキーを置いた途端に

ふらついた藍沢を慌てて支える。

藍「悪い、ただの過労だ」

そう言って、

手術の途中で手袋と手術帽を外し出す。

昼休憩中に突然鳴ったホットライン。

ヘリには緋山と名取、はるかが乗ってくれたが、

俺たちは昼飯を放り出し、

次々と病院に到着する白車から運び出した患者を

捌くべく、せわしなく走り回っていた。

そして、この患者の胸を閉じれば

ひとまず落ち着く、というところで

倒れた藍沢。

救命に戻ってきて早々

出動続き、オペ続き、急患続きで

まともに家に帰れなかったら

さすがの藍沢でも身体を壊すらしい。

まぁ、三井先生が突然休職されたのに

追い打ちをかけるように

全く使い物にならないフェローたちを見せられれば

誰だって具合悪くなるってもんか。笑

藤「でもお前、少し身体熱かったぞ」

藍「過労で熱が出ることくらい、珍しくないだろ。

あとを頼んだ」

手袋をポイとダストボックスに入れて、

初療室を出て行ったアイツの後を引き継いで

縫合をしていると、

同じく最後の患者を診終えた白石がこちらに来た。

白「藍沢先生、大丈夫かしら」

藤「さあな～熱があるっぽかったけど。

症例集めにきた、なんて言うから

バチが当たったんじゃねーか？笑」

冴「余計なこと言わない！」

藤「えぇっ？はっ、はいっっ！！！」

緋「今、いつの間にー？って思ったでしょ。笑

緋山、名取、冴島戻りましたー。笑」

負傷者は多かったものの幸い重傷者は少なく、

全ての負傷者を救うことができた。

上機嫌な俺たちは、気を取り直して

置き去りにしてしまった昼食の元へと向かった。