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「おはよう。花江さん」

「おはよう、練馬さん」

朝、顔を合わせれば挨拶をする。

そのまま練馬さんは自分の席に座って読書。

そして後から来た長谷川くんが練馬さんに話しかけて、すかさず美怜が2人の間に割って入る。

練馬さんが転校してきてからちょくちょく見かけるこの光景は、他の人から見ると練馬さんが長谷川くんに積極的に話しかけに行ってるように見えるらしい。

それでイケメン様になんだあの女はって睨まれるんだから、この世界はやっぱりモブに厳しいと思う。

「美怜、そろそろ先生来るから席に戻りな〜」

「はーいっ。ほら、蛍介も戻ろ!」

私に出来ることといえば練馬さんと長谷川くんが接する時間を短くするくらい。

それもほんの少しだけだけど、たまに練馬さんが小さく会釈してくれるから無駄にはなってないはず。

「デブのくせになんなの、あの転校生」

「身の程弁えろっつーの」

それでもやっぱり、こんな小さなことで原作の流れを変えるのは不可能だよね。

例え自分が言われてる訳ではないって分かってても、この雰囲気は苦手だな。


「....A、大丈夫?」

「ん?全然大丈夫だよ?」

小さなため息を美怜に拾われてしまった。

変に心配かけないようにしないと。


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作者名:aimani | 作成日時:2023年2月19日 22時

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