【文スト】とりあえず笑っとけ【暗殺教室】

にー ページ3

｢武装探偵社から参りました、国木田です。｣

｢同じく咲良です。今はこんな姿形をしていますが成人済みですので、依頼遂行に支障はありません。｣

御安心を、と大人びた雰囲気を意識的にまといつつ微笑むと、目の前の彼は少し戸惑った様子ながらも受け止めた。烏間と名乗ったこの人はどうやら防衛省の軍人だそうで、なるほど確かに動ける身体付きだと内心頷く。

｢先日お話頂いた通り、主な依頼内容は生徒たちの安全確保......つまり、護衛ということで宜しいですね？｣

丁寧な言葉遣いで、いつの間にやら取り出した手帳を片手に依頼の確認をする国木田くん。烏間さんは表情を変えることなく真面目な様子で頷いた。

｢生徒たちの安全を第一に、可能であればあの超生物の暗殺にも力添えをお願いしたい。｣

真っ直ぐにこちらを見詰める彼は、きっと生徒思いのいい先生なのだろう。私はにこりと、先程とは違う親しみやすい笑みを浮かべて胸を張る。

｢お任せ下さい。貴方の大切な生徒さん方は必ずお守りします。｣

｢......あぁ、宜しく頼む。｣

堅物そうな雰囲気をほんの少し和らげた烏間さん。うんうん、私たちに任せなさーい。

｢教師としての立場から私が、そして万が一の場合直ぐに対応出来るよう、咲良は生徒という立場から護衛させていただきます。｣

｢あぁ、政府の方から話は聞いている。しかし、生徒たちへの説明は......｣

どうするのか、と続くであろう言葉を遮り、小さく手を上げる。

｢それは後で私が。......少し、試したいことがあるんです。｣

に、と目を細めると、隣で国木田くんの溜め息が聞こえた。あー、なぁにその『どうせまた碌でもないことを考えているんだろう』とでも言いたそうな目。

ま、正解だけど。

さんん→←いち

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