今宵、月夜に君は輝く。Ⅱ (ページ5)

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我慢してたのが溢れてきて止まらなくなってしまって大倉さんの車で号泣する

メイクがどうのこうのなんて、気にしてられない

「さっきの人やんな、Aちゃんが言ってたの」

『…そうです、、』

隣に大倉さんがいてくれなかったら私はぶっ倒れてたかもしれない

「勝手に彼氏とか言ってごめんな」

『いや、、すごく、、救われました
ありがとうございました』

大倉さんがそう言ってくれた時、心強かった

「、、会いたくなかった？」

『ずっと、、会いたかったです
でも、今日で終止符を打てそうです』

「そっか｡頑張ったな。ホンマに凄いよ」

優しい声で、優しい顔で。

おかげで、涙はどんどん溢れてくる

『彼、薬指に指輪あったんです。
とっても似合ってました』

自分でそういうと、改めて結婚していることを実感する

あの指輪を思い出してしまう。

『相手は私じゃなくて良かったみたいです
ずっと、好きだったの私だけだったのかな…』

自分で言ったもののその事実が辛くてますます涙は溢れてくる

急に、ふわっと大倉さんの匂いに包まれた

大倉さんが抱きしめてくれて、泣きじゃくる子供をあやす様に背中をさすってくれる

香水の中にふんわりとある、煙草の匂いが章大くんと同じで。

、、あぁ、、やっぱ、すきだな、、