今宵、月夜に君は輝く。Ⅱ (ページ32)

今日:17 hit、昨日:32 hit、合計:146,311 hit

72 ページ32

「ごめんね、ペラペラと
ただの隣人のこんな話興味ないよね」

『いえ、大丈夫です…』

興味無いなんてとんでもない
むしろ気になってた、

そんな大倉さんが片思いしてた相手をまさかこんな形で知ることになるとは

「１個、お願いしたいことがあってさ」

手を掴まれて、手のひらにひんやりと冷たいものが置かれる

「これ、忠義くんに返しといてくんない？
この前、返しに行ったんだけど顔みたら色々溢れてきちゃって、高ぶって最終的にビンタまでしちゃったからもう返しにくくて」

苦笑いしてる幹山さんから大倉さんの家のスペアキーを受け取る

『わかりました、返しておきます』

なんて口では言ったけど、どうしよ……
大倉さんにキスされたせいで緊張して会えませんなんてことは言えないし、、

とりあえず、受け取るだけ受け取ってこの問題は帰ってからもう1回考えよう

受け取った鍵を無くさないように鞄にしまう