今宵、月夜に君は輝く。 (ページ28)

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「花火見る？」

信号で止まった時に、窓の外を見てる私に大倉さんが話かける

『みたいな～とは思ってます』

「なら、ちょっとおすすめの場所行っていい？」

『おすすめの場所？』

「そう。めっちゃ花火綺麗に見えるとこ知ってんねん」

そう言って、車を近くのコンビニに止めた

え、ここのコンビニ？

「花火って何時から？」

『8時半ぐらいだったと思います』

腕時計を見ると、8:11の文字

「花火見てから祭り行かん？」

『いいですね！』

どこで見るんだろう？

気になってると、
「ちょっと、友達に電話してくるわ」
大倉さんがそう言い携帯片手に車を降りて、

誰かに電話をかけてる

1人残された私は、ボーっと外の景色を見る

近くにあるバス停に停まったバスから降りてくる人は、浴衣着てたりお洒落な洋服を着てたり、お祭りから帰ってきてる人ばっかり

みんな、可愛いなー
あの中に松山ちゃんもいたりして

車の中なのをいいことにジロジロ見てると、人混みの中に章大くんを見つけた気がした

章大くんの会社、ここから近くだよね、、

ますます確信に近づいて、急いで探すけど人混みに紛れて見つけられなかった

ふと我にかえる、

あぁ、
私、未だに章大くんのこと引きずってんのか

大倉さんと一緒にいて楽しいしときめくのは事実だけど、、

章大くんのことをまだ想い続けてるのも事実。

大きなため息がもれた。