錦戸くんに焼きそばパンあげたら好かれました。 (ページ3)

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「財布に金入れるの忘れてもうて、、
ほんま助かったありがとう」

『ううん、全然大丈夫』

ペロリと焼きそばパンを平らげた錦戸くんにこれでもかってぐらい感謝される。

キリッとした眉毛をめいっぱい下げて困り顔になってる錦戸くん
やっぱり錦戸くんって全然怖くない
むしろ仔犬じゃん

またそんなことを思ってるとチャイムが鳴った。

『あ、じゃあ、私教室戻るね』

空になった弁当を持ち教室に戻ろうとしたら、

「俺も一緒に戻ってもいい？ Aさん？」

呼び止める錦戸くん。
立ってる私をベンチから見てるから若干上目遣いになってる
かわいい……

私の苗字知ってくれてるんだ
クラスで目立つ方でもないし今まで関わりなかったし
てっきり知られてないと思ってた。

「あー、ごめん嫌やった？」

『いやいや、全然嫌じゃない！
苗字知ってくれてることにびっくりして』

「苗字ぐらい知ってるって笑」

たれた目を少し伏し目がちにして笑った姿は、誰が見ても可愛いって言うと思う。

錦戸くんって怖い人かと思ってた

けど、全然違ったみたい