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わたしの過去 ページ13

わたしは、小学4年の頃に父の貿易の仕事で日本から韓国へと渡り、
その当時貿易が盛んだった港町である木浦にやってきた。

ドンヘ一家はお隣さんで、慣れないわたしたちにとても良くしてくれて、
ドンヘとは年も近かったしすぐ仲良くなれた。

どこへ行くのも一緒で、いろんなところに遊びに行った。

ドンヘは昔からダンスと歌が得意で、
アッパとわたしを観客に見たてて踊って見せてくれた。
ドンヘはサッカー選手になりたかったみたいだけど、アッパはずっと、
歌手になれって、Aも勧めてくれって言ってた。

今となってみれば、歌手になるって決めたのも、
アッパへの親孝行だったんだなって思う。

毎日が幸せで、この幸せはずっと続くって思ってたある日、
わたしは不幸のどん底に叩き落とされた。

父が仕事で、買い物するという母も一緒に連れてソウルに行った。

そして、帰りの高速で事故に巻き込まれて、両親は帰らぬ人となった。
母のお腹には、わたしとは16歳離れた妹か弟がいた。

その事故でわたしは、両親と、生まれてくるはずだったきょうだいまで失った。

その上、父が親類の多額の借金の保証人になっていたことがわかって、
父の保険金は全部消えた。
残ったのは僅かな母の保険金と、編みかけの小さな小さなベビー用の靴下だけだった。

死にたいと、そう思った。

なんでわたしだけ残していっちゃったの?
どうして?って、何度も何度もそう叫んだ。

家族でよく行った海岸。
季節はずれの海水浴場は誰もいなくて、波の音に叫びはかき消された。

波間の向こうから、誰かが手招きしてるような気がした。

オンマ?アッパ??
待って…わたしも連れて行って…置いていかないで…

気付いたら、寒い海の中で、ああ、もうわたしもみんなの所に行ける、
そう思った瞬間、暗い海の中から引き上げられた。

「バカヤロウ!なにやってるんだよ!!」

ドンヘは泣きながら、わたしを岸まで引きずって、波打ち際で頬を打った。

そしてギュッと抱きしめてくれた。

「ドンヘ…どうして?行かせてよ…行きたいの、オンマのとこへ…
アッパのとこへ…赤ちゃんのとこへ…いかせてよお…」

わたしのそれから→←彼がいた証



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さくらこ(プロフ) - ふるふるさん» ふっるんちゃん、ようこそ〜♪コメントありがとうございます!!続きもよろしくお願いします! (2013年3月31日 22時) (レス) id: fbd3e675d8 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ゆなさん、初コメありがとうございます!すごく嬉しいです(≧∇≦)脳内で変換して楽しんでいただけると嬉しいです! (2013年2月20日 21時) (レス) id: fbd3e675d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mi*ku | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/  
作成日時:2013年2月11日 1時

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