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彼がいた証 ページ12

「ほら、タッパー、これだろ?」

「うん、ありがと…」

タッパーを手渡してくれるその綺麗な手も、小さな爪も全部好きなんだから。
でも、そんなわたしの秘めたる想いなんかドンヘが知るわけもなく、

「あ、そうだ!他にも話あったんだよ!!どういうことだよ、
俺のオフを勝手に潰しちゃって!久々だったんだぜ?
ヒョクと映画見に行く予定だってあったのに!」

なんて、ウネのデートがダメになった恨み言を言われてちょっとムッとする。

「何よ、あんた達、仕事でいっつも一緒にいるのに休みにまでデート?w
ゴメンゴメン、オッパから聞いてると思うけど、どうしてもあんたじゃないと
ダメだったのよ。お願い、助けてよ。」

「しょうがないなあ」

恨み言を言いながらも、嫌と言わないのをわたしは知ってる。
昔から、ドンへはわたしの事を優先してくれる。


タッパーにお弁当を詰め替えると空になった容器を洗う。

ホットミルクを飲み干したドンヘは、
そろそろ帰るよ。と言うと、玄関の横にかけたコートを羽織り、
またマスクをかけてフードを深く被った。

「やっぱり芸能人だね…」

「ちぇ…なんだよそれ…」

「…これ、オンマに返しておいてくれる?」

「何で?直接持って行ってよ。」

「でも宿舎の分もあるんでしょ?ついでにお願い。」

「…オンマが寂しがってたよ。最近Aがあそびにきてくれないって。」

「あ、ああ…ちょっとね、忙しくて。また時間見つけて行ってみるよ。」

「じゃあもしAが行く時連絡してよ。俺も行くから。」

「何でよー」

「いいじゃん!な?じゃあ帰るから。」

「うん、じゃあ来週の火曜日よろしくね。
それから明日マネオッパに詳しい日程メールするって言っといてね。」

ああ、と爽やかな笑顔でドンヘは帰って行った。

ドンヘが帰ったあとの、ドンヘが座ってた場所に座る。
まだ少し、温かい。そこに、彼がいたという証。
急に、淋しさがわきあがってくる。

この部屋、こんなに広かったっけ…


ちょっとだけ、鼻の奥がツンとした。



ちゃんと、普通に話せた…よね?

わたしの過去→←息がかかる距離



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さくらこ(プロフ) - ふるふるさん» ふっるんちゃん、ようこそ〜♪コメントありがとうございます!!続きもよろしくお願いします! (2013年3月31日 22時) (レス) id: fbd3e675d8 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ゆなさん、初コメありがとうございます!すごく嬉しいです(≧∇≦)脳内で変換して楽しんでいただけると嬉しいです! (2013年2月20日 21時) (レス) id: fbd3e675d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mi*ku | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/  
作成日時:2013年2月11日 1時

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