２話 ページ2
「なんだ。こんなもんか」
老婆殺人事件の犯人である組織を突き詰め、凸りに行って組織NO1の益荒男を打ちのめした。別に珍しいことじゃない。それが俺らのビジネスだ。
一瞬で倒れてしまった男に、辺りがざわつく。思ったよりも呆気なくて拍子抜けしていると、ボスの後ろから一人の少女が現れた。その身なりからこの組織に隷属している立場にあると分かる。
つい先程倒した男を跨いで、異様なオーラを放つ女に向き直った。
少女という言葉そのままの女の首には、薄い痣がある。隷属の立場上、少女の首の痣は誰がつけたか明白だ。ボロ布から覗く腕にも足にも打撲痕はあるが、首の痣はそれらとは違うものを連想させた。おそらく、その首についている痣がナイトの力に関係しているのであろう。
「ちゃんとやれよA。アイツ殺ったら相手してやる」
少女のボスが汚い口からガムを膨らませながらそう指図した。こんな風に立場に物を言わせるやつはここには捨てるほどいる。
が、相手してやる、と言った瞬間、少女の首の痣が少し濃くなる等の能力はまだみたことがなかった。
やはり、首の痣は少女のナイトに関係するらしい。
俺が一歩を踏み出すと、少女も一歩踏み出す。俺より少し背が高い少女は、ふらふらと俺の元へやってきた。俺は迷わず少女の鳩尾に拳を叩き込んだ。入れば一撃で意識を失う。と同時に首の後ろにも手刀を打ち込んでおく。
どちらかを避ければどちらかに当たる。
空を裂いて、拳と手刀は正確に少女の鳩尾と首筋に飛んでいった。むやみに痛めつける趣味はなかった。俺が用があるのは少女ではなく、後ろに控えている若造で。若造の駒の一人である人間には興味がない。
邪魔をするなら、打ち砕くだけだ。
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狼(プロフ) - アホですさん» コメントありがとうございます。ファンレターいただきました！ 自分の趣向が独特なのは重々承知していますので、同じ仲間ができて嬉しいです！！ 頑張ります！！ (4月1日 21時) (
レス) id: aa611b8d88 (このIDを非表示/違反報告)
アホです - 好き、 (4月1日 17時) (レス) @page9 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - 滅華狂さん» オレの壁を詰め込んだらこうなりました☆ コメントありがとうございます。頑張ります！ (3月11日 10時) (レス) id: aa611b8d88 (このIDを非表示/違反報告)
滅華狂(プロフ) - 主人公の忠誠が強すぎ…こんなすごい子を描けること尊敬します。更新頑張ってください (3月11日 5時) (レス) @page9 id: 268b73ad4f (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - あゆかさん» ご指摘ありがとうございます！！ あのまま気づかなかったらヤバかった……！ (1月31日 20時) (レス) id: aa611b8d88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狼 | 作成日時：2024年1月30日 10時
