Chapter1-「夏への扉」�� ページ10
ビビ「うあっ＿＿＿」
急に、何者かの影が奔る。
その影からの打撃を受けて吹き飛ばされてかか、もしくは攫われてか。
目視では判別できないほどの速さで、ビビはその場を瞬時にして離れ、影と同様、姿を消した。
エリィ「え…？」
エリィ「ビビちゃんッ」
ドット「エリィ!!前から来る!!戦え!!」
エリィが振り向く。そこにはいくつかの黒い生物のような『何か』が、エリィめがけて突進しようと迫っている。
エリィ「ッ!!…戦うっ＿＿＿＿」
刹那。エリィの右手に、長い板状の物体が形成された。
これが、エリィの”武器”だった。
武器を宿したとは認知しないまま、なりふり構わず、それを振り回すようにエリィは必死に動いた。
エリィ「やあっ!!」
やっ、はっ、えいっ。
一振りする度に、黒い『何か』は姿を消していく。
エリィ「ハァ…ハァ…」
静寂が訪れた。エリィは自身に迫りくる『何か』を撃退し、荒い呼吸とともに立ち尽くす。
エリィ「ああそう…確かに…ザコって…こんな感じ…」
ドット「いいぞエリィ!!うまく戦えている!!あ、もっと褒めるか!!世界一!!ジャンヌダル」
エリィ「いやいい」
ドット「アッハイ」
エリィ「それよりビビちゃんは!?」
エリィ「いないよ!!…お、おにぃ!!」
ドット「落ち着け!!…いいか、自分の…いや、互いの感覚を信じてくれ。ビビちゃんの居場所も、これから向かう先も」
エリィ「急にそんなこと言ったって!!」
シィタ「ドット、そろそろ」
ドット「…ノイズか!!いいかエリィ!!…ビビちゃんも聞こえ…ここ…自分の…」
ドットからの通信音声が、途切れ途切れになる。
ドット「信 … …る」
やがて、音声が途絶えた。
エリィ「お、おにぃ」
エリィ「…どうすれば…」
『互いの感覚を信じてくれ』
ドットの言葉を思い出す。
エリィ「そんなこと言ったって…」
エリィ「ッ!!」
再び、またもいくつかの黒い『何か』に襲われる。
エリィ「は、や、えいやぁっ」
先の戦闘で早くも要領を得たエリィは、それも速やかに撃退した。
エリィ「数だけは多いね!!…て、わたしめっちゃカッコついてんじゃん…」
エリィ「…痛っ？」
が。攻撃の跡があったのか、痛覚が訴えるような感覚を味わう。
エリィ「いや、ケガなんて…」
その感覚がしたであろう右手首を眺める。が、ケガの跡は見当たらない。
エリィ「あ」
右手首。ケガ。痛み。
そうだ。この痛みは。
エリィ「…ビビちゃん」
道中、二人が転んだ光景を思い出す。
エリィは、ビビのことを強く意識しつつ、名前を呟いた。
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kakuse - to:1-3 門外漢へ説明できない不通さは開発者あるあるですね、なんでリアルなんだ……。無機材って金属やセラミックでしたっけ、ここからスケート装備につながってく予感。ティータイムを裂く黒シルエット！ いつもいいとこで終わりますよね。 (7月23日 23時) (
レス) @page5 id: 81da8a903e (このIDを非表示/違反報告)
kakuse - to:1-2 マンガ表現もお手の物……！ 洋画なRingRing....が新鮮、そして妄想内ビビがお花畑かわいい。しかしアイドル狙いはキャラ紹介見る限りだと少し意外でした、いつか活かされるのかなこの設定。無色な夏休み差し込んだバイトの電話には喜興期待。すぐ読みます。 (7月23日 23時) (レス) @page4 id: 81da8a903e (このIDを非表示/違反報告)
kakuse - to:1-1 エラー→ホームルームの順番がいいですね。逆よりずっとスムーズ、これって話の流れをデザインとして捉えられる人の所業と思います。そして各シーンに絵がついてるの嬉しい！ モニター風にgifらせたり後席少年がビビの無音を引き立ててたり、いちいち喜興します (7月6日 21時) (レス) @page3 id: 81da8a903e (このIDを非表示/違反報告)
kakuse - to:キャラ紹介 [○○のすがた]好きですｗどのキャラも手に性格が出ていてキャッチしやすく、オーラ（？）の色も強すぎず見やすいです。兄妹で類似カラーなのもいいですね、ニド○ン♂♀。 (7月4日 21時) (レス) @page2 id: 81da8a903e (このIDを非表示/違反報告)
kakuse - 毎日読みます！ (7月4日 20時) (レス) @page1 id: 81da8a903e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナオ | 作成日時：2022年7月9日 4時
