検索窓
今日:4 hit、昨日:9 hit、合計:50,872 hit

【262】__cozmez ページ43

珂波汰「家無しか、それにしちゃ身なりがいいが」

??「やれやれ、言葉が通じないのも困りものですね」

珂波汰「あ?馬鹿っていいてーのかよ」

??「そうじゃありません。どう伝えれば理解してもらえるか試行錯誤を繰り返している所です」

那由汰「理解なんてしねーよ、とっとと消えろよ」


折角気分よかったのに、と苦々しく呟く那由汰。
ふと、青年が「おやおや」と再び繰り返し、ジーッと2人を見つめる。
居心地と苛立ちから舌打ちし、「んだよ」と怒号を浴びせる珂波汰。

侮蔑の視線を浴びせられても尚、見続けた青年。
ふと、「あぁ、なるほど」と1人自己解決したようにポンと拳を掌でたたく。



??「そういう事なんですね。なるほど、だから気遣うわけだ」

珂波汰「はぁ?何言ってんだ、お前」
那由汰「…頭湧いてんじゃねーの?」

??「頭が湧いている馬鹿は近くにいますが、僕は違いますよ。でも、これ以上君たちと話し続ければそう認定されかねない……顔も見たことですし、邪魔者は退散しましょう」



「戻ってきてしまいますし」と小声で呟くと、2人の間を通り抜け、明るい太陽が差し込む通りに向かって歩き出す。猜疑の念を抱きながら青年を視線にとらえる2人。
霜髪が太陽に照らされ、キラキラと反射する。それを異様に眩しく感じた珂波汰は手で目を覆った。


そんな珂波汰に「そうそう」と青年は振り返り、


??「舞台には必ず終止符が打たれるものですよ、矢戸乃兄弟君」



と蚊の鳴くような弱々しい声が吐かれた。
どういう事だ、と珂波汰が手を目から離した時には、青年の姿は消えていた。



珂波汰「っ!」
那由汰「珂波汰!」


青年が去ったであろう通りを出て、その姿を探すが、雲散霧消のごとく青年の姿は見つからない。


珂波汰「クソッ、んだよあの野郎…一体どこに…」




『珂波汰?那由汰?』



ふと、その声を聴いて探していた青年の思考から、切り替わり、自分たちがいた路地を見る。
そこには不思議そうな顔を浮かべ、2人をみているAが戻ってきていた。

【263】→←【261】__cozmez



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
103人がお気に入り
設定タグ:パラライ , ParadoxLive
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

テルミヤコウジ(プロフ) - 鈴零_さん» 自分でもここまで長く続くとは思っていませんでた(;^ω^) これからもちょびちょび頑張ってやっていきますので、よろしくお願いします! (2021年12月2日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
鈴零_(プロフ) - 纏めた方がいいと思ったので、こちらで書かせていただきます。続編(part9)おめでとうございます。次もゆっくり見させていただきますね(*^^*) (2021年12月2日 20時) (レス) id: eefe8e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴零_(プロフ) - テルミヤコウジさん» 返信ありがとうございます、気づきませんでした(-_-;)全然大丈夫です、むしろ楽しみが増えるので( ´∀`*)全部見ました! (2021年12月2日 20時) (レス) id: eefe8e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» わー!毎度毎度コメント下さり、本当にありがとうございます!!cozmezなんか毎回短くてすいません(泣)今後の彼らに期待してみててください!よろしくお願いいたします!! (2021年11月19日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - あーもうcozmez尊い!かわいい!毎回更新楽しみにしています!応援してます! (2021年11月19日 20時) (レス) @page40 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年11月11日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。