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No SIDE
依織「痛っっ……ぷっ、はははっ…」
足を踏みつけられたことで、痛みにもう絶していた依織だが、ふいに大笑いしだす。
先ほど、自身に宣告した少女の姿を思い出しながら、
依織「………脈無し、ちゅー訳じゃなさそうやなぁ」
長かったなぁ、とぼやき、上機嫌そうに鼻歌を歌う。
足から手を放し、立ち上がると机の上に置いていた写真立てに触れる。
そこには若かりし頃の依織や善、そして紗月、玲央、北斎＿＿さらには、翠石真吾を加えた翠石組の幹部たちの姿が映されていた。
依織「親父、皆……散々からかわれたこの片思いも、ちょーっとは前に進めたやろかなぁ」
懐かしそうに眼を細め、先ほどAの手を掴んでいた自身の掌をジッと見つめる。
依織「ほんと、長ぇ片思いだよなぁ」
もう消えてしまった彼女の温もりを惜しむように、そっとその指先に口づけを落とした。
＊＊
＿＿ガチャッ
開きかけた扉をそっと締め、足音を忍ばせて部屋の前から離れる善。
善「…………はぁ」
主に渡すはずだった書類を胸に、廊下の壁に背をつく。
脳裏に浮かぶのは、部屋に入る直前に聞いた依織の呟き。
善「わ、若が…Aさんの事をそう言う風に思っていただなんて…」
信じられない、というリアクションをとる善。
この場に依織や玲央がいたならば、「お前マジかよ」という目で見られていたことだろう。
やや鈍い感性を持つ善は、先ほどの呟きで依織の気持ちを察し、色々な意味でもう絶している。
善「…………ははっ、これを貴方が聞いたら、きっと大反対するんでしょうね」
儚く笑いながら、廊下の窓から漏れる月明かりに目を細めた。
善「…もう、3年が経ちましたよ………俊二先輩」
自分にとって懐かしいその名を呟き、そっと視線を伏せるのだった。
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らむね - 善さんはなにを知っているんだろう...。続き楽しみです！ (2021年10月20日 16時) (
レス) @page49 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます！拙い文字力ではありますが、楽しんでもらう様に続き頑張ります！ (2021年10月3日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - いえいえ！オリジナル要素たくさんで逆に面白いです！毎回わくわくしながらみてますよ！なので問題なしです！！ (2021年10月3日 15時) (レス) @page32 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ご期待に添えられるように、頑張って考えて書きます！でも、オリジナル要素多すぎなので置いてきぼり展開になったらごめんなさい_(._.)_ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - コードの事ばれちゃった…どんな展開になるのか楽しみです！ (2021年10月1日 15時) (レス) @page29 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年9月14日 20時
