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ASIDE
『……あの「黙ってろ」ハイ』
雷麵亭に入った瞬間、閻魔面をした晴兄を見て固まった。
その間に閉店の札が扉に張られ、鍵も閉められて逃げ場を失う。
・・・詰んだ。
晴臣「とりあえず、そこ座れ」
『……ハーイ』
いつも座るカウンター席で背筋をピンッと正した状態で小さく座る。
その上から晴兄の鋭い視線がシゲシゲと伝わって……、
ぐっ、傷は治ってるのになぜか苦しい。
晴臣「………………実里から簡単には聞いた」
『(あの野郎、黙ってるって言ったじゃん、嘘つき)』
晴臣「と言っても、俺が無理や聞き出したんだがな」
『(…もしや実里も脅された?)』
晴臣「なんで、俺が怒ってんのか、わかるか?」
『…あ、やっぱり怒ってる?』
晴臣「あ゛?」
『スイマセン』
威圧するような声を聴き、すぐさま謝罪する。
晴兄はそれに何を言うでもなく、ハァアと深いため息をついた後、隣の椅子に腰かけて項垂れている。
いつもつけている黒いバンダナを外し、白髪の髪をグシャグシャとかき乱す。
そんな姿を見て、ふと、神林さんに言われた言葉を思い出した。
__「お前の事、大事だから心配してんだろ」
__「もっと頼ってやれよ」
簡単に頼れと言うけど…それが出来る状況じゃないから、ってこれは言い訳だな。
そっと腹に置いていた手を膝の上に戻した。
『……………晴兄、心配…かけて、ごめんなさい』
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らむね - 善さんはなにを知っているんだろう...。続き楽しみです! (2021年10月20日 16時) (レス) @page49 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます!拙い文字力ではありますが、楽しんでもらう様に続き頑張ります! (2021年10月3日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - いえいえ!オリジナル要素たくさんで逆に面白いです!毎回わくわくしながらみてますよ!なので問題なしです!! (2021年10月3日 15時) (レス) @page32 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ご期待に添えられるように、頑張って考えて書きます!でも、オリジナル要素多すぎなので置いてきぼり展開になったらごめんなさい_(._.)_ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - コードの事ばれちゃった…どんな展開になるのか楽しみです! (2021年10月1日 15時) (レス) @page29 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年9月14日 20時