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NO SIDE



ガラガラと古びた開き戸の音が店内に響く。
「らっしゃい」と挨拶する店主は、客の姿を見て、それを止めた。


実里「ハロー、晴臣君」
晴臣「……なんだ、お前か」
実里「何だとは何よ、客に対してその扱いはひどくないの〜?」



ブツブツと文句を言いながら、奥の空いていたカウンター席に腰かけようとする。
だが、座る前に晴臣が「おい」と声をかけた。



実里「…はいはい、奥の席には座らないわよ。ここは“あの子”専用だもんねぇ〜」
晴臣「……注文は」
実里「いつものよ」
晴臣「…少々お待ちを」


淡白に会話を終わらせ、先に生ビールだけを実里の前に置く。ジョッキを手にしながら、実里は空いている奥の席を見た。



実里「本当に、今はAしか座らせてないのね」
晴臣「ほかの野郎が座ったら駄々こねる義妹なんでね」
実里「それ、今のあの子に言ったら頬がふっくらしちゃうわよ〜」
晴臣「傷口はどうなんだ」


実里の言葉を無視し、ギョーザを焼きながらそう尋ねる。
その問いに答えず、ビールを飲む実里。



晴臣「どうせAが黙っていろと言っているんだろう。だが、俺には知る権利がある」
実里「なんで?」
晴臣「兄貴だからな」
実里「……」


晴臣の言葉に、黙り込みビールを飲み続ける実里。
ぷはっ、と声を出し、「あなたねぇ」と溜息交じりに呟いた。



実里「あんまりハマり過ぎて、あなた事態が消えちゃったら…あの子は」
晴臣「消えねぇよ」



コトッと実里の前に1人前の餃子を置く。
そして、バンダナを外し、白髪の髪を束ね直し、額に浮かぶ汗をぬぐった。

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テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» せ、宣伝下さりありがとうございます!お友達BAE推しなんですね!もしこちらに赴く機会があればぜひとも仲良くしたいです!(笑) (2021年9月13日 19時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - アレン推しなんですね!私の友達にもBAE推しの子がいて仲良くなれそうですねwwwもちろんその子にもこの小説おすすめしましたよ! (2021年9月13日 16時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» 椿さん、出したかったんです!情報全然ないからキャラクターつかめてるか分からないですけど…。コズメズ好きなんですね!私はアレン推しです! (2021年9月10日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 椿さんがでてくるとは....。椿さん結構好きなので嬉しいです!でも推しは那由汰&珂波汰ですw (2021年9月10日 21時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» らむね様!本当に何度もコメント下さりありがとうございます。夢主さんのイメージを気に入ってくださり、光栄です!今後とも頑張っていきますので、よろしくお願いします! (2021年9月5日 20時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年8月17日 23時

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