検索窓
今日:26 hit、昨日:15 hit、合計:71,992 hit

【160】__神林SIDE ページ49

神林「絶対安静だって、実里の野郎からも言われたんだろう。うちで一度預かったんだ、それでお前に死なれちゃ、こっちの気が滅入る」

『っ……い、いい。これくらい…っ!?』



埒があかねぇから膝裏と背に手を回し、抱え上げる。
深夜の路地にコイツの怒声が響くが、生憎それで困る野郎は誰もいない。



『お、おい!降ろせって…っぅ』
神林「あんまし大声出すと腹の傷が開くぞ」



忠告が聞いたのか、叫ばず、俺の事を睨んでいる。
が、ネコの威嚇みてぇな睨みだったから、気にせずBarの裏口まで戻る。

リュウと四季が眠っているからか、路地にいた時より静かになった。
それを幸いに、そのまま元居た部屋に連れ戻し、不満げな顔を浮かべるコイツをベッドに寝かせた。



神林「うちで拾ったんだ。最後まで面倒は見る」

『………‥…………依織さんが言っている通り、お人よしだな、アンタ』

神林「やっぱ依織と知り合い何だな」

『仕事でね』

神林「女じゃねぇのか?」

『誰が』




即答で返し、何なら睨んでくる。
嫌われてんのか?にしちゃ、名前で呼んでるし、仕事のみの仲とは思えねぇが…。



『あの人はたんなる依頼相手だ。しょっちゅうウザがらみしてくる奴だよ』
神林「…それにしちゃー、随分なラブレター貰ってんな」
『人のスマホ見てんじゃねぇよ!』



俺の手の中にあるスマホを奪い取る。が、体を急に起こしたからか、フラッとふらつき、床に倒れそうになるのを慌てて受け止めた。
やや息が荒いのを見て、額に触れてみると、微妙だが熱があった。




神林「まだ熱がある。傷口が開くぞ」
『っ…これ位…………っぅ』
神林「いいから寝てろ。重症人を放り出すほど、冷ぇ人間じゃねぇよ。眠いんだろ、本当は」
『眠く…な、ぃ………かえ、る……って』




うなされてるときの四季みてぇにトントンと背を叩いてやると、熱と疲労からかウトウトと舟をこぎだし、すっと瞼を閉ざした。


寝息をたてたのを見て、再びベッドに横にならせ、シーツを肩までかけてやる。
額に滲んでいた汗を、傍にあったタオルでふき、目にかかっていた前髪を払う。




神林「俺も西門のが移ったか……」






脳裏に浮かんだ、西門のニヤケ面を一瞬で消し去り、はぁと溜息を吐いた。

いっぱいになったので次行きます→←【159】__神林SIDE



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (67 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
99人がお気に入り
設定タグ:パラライ , ParadoxLive
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» 展開怒涛過ぎますよね。CD内以外のストーリーはほぼ妄想なので、楽しんでいただければ幸いです!kろえからも頑張ります (2021年8月16日 0時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - どんどんすごい展開になってきてますね!応援してます! (2021年8月15日 22時) (レス) id: be5ec27fa6 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます!ほとんどがオリジナル展開ですが、今後とも頑張って続けていくので応援よろしくお願いします! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 一気読みさせてもらいました!めちゃくちゃ面白かったです!更新頑張ってください!!! (2021年8月8日 6時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます!パラライを知っている方、好きな方が中々いらっしゃらないので、そのようなコメントは嬉しいです!夜叉様との絡みもしたいです!今後ドラマCDの展開が読めないので、追々と考えておりますが、ご期待下さい! (2021年7月27日 0時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月25日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。