【137】 ページ23
NO SIDE
珂波汰「メタル同士を?」
『あぁ、私のメタルでお前等のメタルを共振させながら作業をする。だから幻影に魅入られるなよ』
作業準備を行いながら、彫金についてBAEに教えたように2人に説明する。
2人は中央から隅っこへ移動したソファに座りながら、その説明を聞いていた。
那由汰「アンタ1人でするの?」
『そりゃ、ここには私とお前等以外いないからな』
那由汰「このモフモフもするの?」
『んな訳』
モフモフと言われるリックは今現在、珂波汰の指で頬を突かれて気持ちよさそうな顔を浮かべている。
那由汰「そういう作業みたいなのって、一人より大人数でするもんじゃねぇの?」
『まぁ…ファントメタルの彫金は普通そうだ。大手でも少数人の体制をとってるからな』
珂波汰「それって…トラップ反応で?」
『あぁ、長時間になるからな。少しでもトラップ反応の長さを短縮するために細かに休憩をとりながらやっているらしい。私にしてみれば、どれも同じだから関係ないけど』
カーテンを閉め、光が漏れないように黒いテープを張りながらそういうA。同じであるという言葉に首をかしげる珂波汰。
『私のトラップ反応、遅効性なんだよ』
那由汰「ちこうせい?」
『要するに、後からトラップ反応がくるってこと』
珂波汰「後からって、いつ?」
『いつか』
珂波汰「いつかって……わかんねぇって事?」
『あぁ』
アッサリと言うAに目を見開く2人。そんな2人の顔を見て、平然とした様子で「どうした?」と問いかけた。
那由汰「どうしたって………怖くねぇの?そんなトラップ反応なのに、俺らの彫金なんてして」
『そりゃ、トラウマ見るのは嫌だよ』
那由汰「じゃあなんで…」
『…お前等、ラップをしない理由にトラウマ怖いからやだとかいえる?』
珂波汰「っ!いうわけねぇだろ!」
『ならそれと一緒だ。お前等にとってHIP HOPに命かけるように、私もこの仕事に命をかけてるってだけ。命を懸けるものに怖がってたら意味ないだろ?』
フッと笑って言うAは最後のテープを張り終え、『電気消すぞ』と一言だし、部屋の電気を消す。
折り畳み椅子に腰かけ、2人のメタルを作業台に移した。
98人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» 展開怒涛過ぎますよね。CD内以外のストーリーはほぼ妄想なので、楽しんでいただければ幸いです!kろえからも頑張ります (2021年8月16日 0時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - どんどんすごい展開になってきてますね!応援してます! (2021年8月15日 22時) (レス) id: be5ec27fa6 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます!ほとんどがオリジナル展開ですが、今後とも頑張って続けていくので応援よろしくお願いします! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 一気読みさせてもらいました!めちゃくちゃ面白かったです!更新頑張ってください!!! (2021年8月8日 6時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます!パラライを知っている方、好きな方が中々いらっしゃらないので、そのようなコメントは嬉しいです!夜叉様との絡みもしたいです!今後ドラマCDの展開が読めないので、追々と考えておりますが、ご期待下さい! (2021年7月27日 0時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月25日 19時