【135】 ページ21
ASIDE
窓から差し込む朝日が眩しくて、疲労で重たい体で起き上がる。
欠伸をして顔を上げると双子が引っ付いてソファで眠っていた。
そこそこ広いけど、2人だと狭くないか？あと熱くないのか？という疑問を抱えながらも、そのまま起こさず顔を洗う。
『…何しに来たんだっけ、この双子』
ふと、机を見るとかなりグチャグチャだが見覚えのある洋封筒が置かれていた。
それを見てハッと思い出す。
『2日連続か』
トラップ反応がすぐ来ないとはいえ、キツイんだよなぁ…。
しかもライブする奴等のメタルだからかなり幻影が立つ、魅入られることは私はないけど、慣れてない奴等には酷だ。実際、アレンも昨日魅入られかけたし…。
チラリと眠り続ける双子を見る。
彼らの耳には揃いの蛇のピアスがつけられている。
そろそろ起こすか、と腰を上げ、双子を起こそうと珂波汰の方の肩を叩く。
『おい、起きろ』
珂波汰「……んんっ、んだよ…あと5分」
『ガキか。お前等他人の住処でスヤスア眠れるよな、危機感どこいったんだ？』
珂波汰「…あ？」
不機嫌そうに起き上がり、私の姿を視界に移す珂波汰。兄につられて弟の方も起き上がり、ぼやけた顔で私を見る。
珂波汰「……あれ、なんでお前が」
『ここ、私の事務所。ついでにいうが、君ら眠っているのは私の事務所のソファだ』
那由汰「ふわぁ……………おやすみ、珂波汰」
『二度寝するな。話があるんだからとっとと顔を洗え、朝飯作ってあげるから』
朝飯という言葉に那由汰が反応し、傾きかけていた体をムクッと起こした。
珂波汰の方はいまだにボーッとしているが、次第に覚醒したのか、ハッとした様子でわたしを見た。
『覚醒したなら結構。顔洗え、そこ使っていいから』
珂波汰「だ、誰がおまえの家のものなんか…」
『その家のカップラーメンを勝手に食べてただろ』
図星をつかれて言葉を詰まらせる珂波汰の顔面に2枚分のタオルを投げつける。
「ぶっ」という間抜けな声が聞こえたが、無視して備え付けの簡易的な厨房の前に立つ。
背後から水道の音が聞こえる中、冷蔵庫に入っていたベーコンと卵を取り出し適当に妬いていく。トースト、丁度3枚あったので焼いておく。
……3人分焼くの、なんか久しぶりだな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» 展開怒涛過ぎますよね。CD内以外のストーリーはほぼ妄想なので、楽しんでいただければ幸いです！ｋろえからも頑張ります (2021年8月16日 0時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - どんどんすごい展開になってきてますね！応援してます！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: be5ec27fa6 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます！ほとんどがオリジナル展開ですが、今後とも頑張って続けていくので応援よろしくお願いします！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - 一気読みさせてもらいました！めちゃくちゃ面白かったです！更新頑張ってください！！！ (2021年8月8日 6時) (レス) id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます！パラライを知っている方、好きな方が中々いらっしゃらないので、そのようなコメントは嬉しいです！夜叉様との絡みもしたいです！今後ドラマCDの展開が読めないので、追々と考えておりますが、ご期待下さい！ (2021年7月27日 0時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年7月25日 19時
