【100】__cozmez SIDE ページ7
珂波汰「っ…クソ!那由汰には…手ェ、出させねぇ!!」
那由汰「っ…珂波汰」
背後は壁、それを挟み片割れの弟。
目の前にはあくどい顔をした数人のチンピラがいる。
既に息が絶え絶えでボロボロの状態の珂波汰は弟である那由汰を背に庇い、目の前のチンピラたちを睨みつけていた。
チンピラ「ようやく追い詰めたぞ!」
チンピラ「ガキが、粋がりやがって…今黙らせてやるよ!」
既に珂波汰に殴られたのだろうチンピラは声を荒げながら、懐からナイフを取り出す。
そのナイフを見て、バッと細い腕を広げ、那由汰にだけは近づけまいとさせる珂波汰。
内1人のチンピラのが「やっちまえ!」と声を出す。
その声の元、全員で2人に詰め寄ろうと駆け出した時、頭上の鉄階段から、『おい』と呼び止める声がかかった。
「あぁ?!」と低い声を出し、男達が上を見る。
そして、真っ赤だった顔を、真っ青に染めた。
チンピラ1「っ!?な…なんで!」
チンピラ2「げ、月夢A!?」
頭上の鉄階段の手すり部分に腰を下ろし、タバコを吸っているA。
彼女の姿を見た途端、チンピラたちが震えあがる。
チンピラ3「げ、月夢って…あ、あの仲介人の?」
チンピラ4「な、なんでこんなスラムの端っこに…」
『そのスラムの端っこが私の管轄だって、わかって騒ぎを起こしてるのか?』
ビクつく男たちを冷めた目で見降ろす。
そして手すりに手をかけ、2階ほどある高さから、しっかりと着地した。
珂波汰「っ…なんで」
那由汰「………」
チンピラ「い、いやこれは…その、こいつらが…!」
『ガキ2人に向けるものじゃないだろ、ソレ。しかも私の管轄で問題起こすの?』
チンピラ「っ!」
自分が持つナイフの事だと気づき、バッとその場に捨てる。
そして慌てた様子で珂波汰たちを指さした。
チンピラ「ち、ちが…っ!こ、こいつらが」
『どうせメタル奪おうとしたんだろ?Paradox Liveが表にどんだけ影響力もつか、わかっているよな?』
チンピラ「っ……だ、だが『くどい』っ」
言い訳を続ける男にバッサリと言い捨てる。
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テルミヤコウジ(プロフ) - KARAKARA666_さん» ありがとうございます!これからも更新続けていきますので、よろしくお願いします! (2022年1月9日 9時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
KARAKARA666_(プロフ) - 素敵な作品を作ってくださりありがとうございます。これからも楽しみにしています (2022年1月8日 2時) (レス) id: c4cee0671b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月17日 23時