羅刹の幻影は囁く part3

【DESIRE】8＿＿アレンSIDE ページ37

アレン「そ、その悪い」

『いや、別に？久々の一日オフで今日は一日中寝るぞと意気込んでいたのに朝っぱらから喧しい電話＋喧しい電話主のせいで仕事が増えて、その電話主が怒っている理由がまさか、BAEのリーダーである朱雀野アレンがメタルを盗まれるなんていう馬鹿げた事だからって………

全然怒ってないぞ』

アレン「お、怒ってるだろ」



アンが怒涛の声で連絡をして、ほんの数分で来てくれたA。
事情を話すと、険しかった顔がさらに険しくなって次第には俺を睨み始めて、今この段階だ。



アン「怒るの当たり前だからね！本当にばか！」
『それに関しちゃ同意。お陰で安息の眠りが』
アレン「わ、悪かったって！！」
『悪い人間は馬鹿な事しないんだよ、アホ』
アレン「うっ…」


言い返したいけど、今回は100％俺が悪いから何も言えない。
『んで？』と頭を掻きながら訪ねてきた。


『盗んだ奴、心当たりあるだろ』
アレン「いや、まだ盗まれたとは…」
『珂波汰だろ』
アン「ぜったい、珂波汰だよ！」
アレン「そ、それはまだ決まってないだろ！」
『いやいや、事情聴いて珂波汰以外いないだろ』



何言ってんの、大馬鹿？とさらに馬鹿にしてくるA。



『逆に珂波汰じゃないという根拠は？』

アレン「わかるだろ！あんな曲を書く奴が、盗み何てするはずない！」

『………おい、大丈夫か。コイツがリーダーで』

アン「うん、僕らもずーっと不安だったけど、今回でより不安になった」

アレン「な、なんでだよ！！」

『てか、珂波汰にあったなら………いや、まてよ。そうか』



ふと、Aが顎に手を置いて何か考え始めた。

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