【DESIRE】3 ページ32
ASIDE
__【ちょっと、いつまで寝てるんですか】
__【早く起きて、続きやろうぜ】
あぁ、今日のはただの思い出だ。
いつもの“2人の声”が聴こえる。
ソッと瞳を開けると、そこは事務所で、私はソファに寝転がっていた。
声がする横に目を移すと、対面側のソファに“2人”が座っている。
__【やっと起きた。お前寝すぎ】
__【いい加減、寝起き悪いの直して下さいよ】
ハハッと寝起きの悪い私を笑う“2人”。
速く起き上がって、私も答えないと、
そして、またいつものように…………【3人】の音楽を______
『………………………やっぱ、いやな夢だ』
パチリと覚醒し、現実に戻る。
対面するソファには“2人”は座ってない。
リックを除いて、私以外……誰一人、この事務所にはもういない。
わかっている、わかっているんだ。
『…………お腹、すいたな』
そういえば、今朝店に来いって言ってたな。
シャワーを浴びて、ここに寝転がってから既に何時間たったんだろう。
朝日が窓からこぼれて眩しかったけど、カーテンの隙間から黄昏色が目立つ。
て、ことはほぼ1日眠っていたんだな。
ぼけっとした意識に鞭をうつように頬をたたき、立ち上がる。
ソファの背にかけていた自分のジャケットを羽織り、リックをポケットに入れる。
『……いってきます』
もう誰もいるはずがない事務所にそう言い、扉を閉じた。
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テルミヤコウジ(プロフ) - KARAKARA666_さん» ありがとうございます!これからも更新続けていきますので、よろしくお願いします! (2022年1月9日 9時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
KARAKARA666_(プロフ) - 素敵な作品を作ってくださりありがとうございます。これからも楽しみにしています (2022年1月8日 2時) (レス) id: c4cee0671b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月17日 23時