【120】＿＿アレンSIDE ページ28
アレン「あ」
アイツが帰ってすぐ後、俺の部屋に戻ったら見覚えのないノートが俺のノートにまざっていた。これ、アイツのノートだ。アンに片付けてって言われて、俺のとまとめちまったんだ。
今後いつ会えるか分からないし、こんだけ書き溜めてるから大事なもんなのかも。
ノート失くしたら俺だったら凄ぇショックだ。だから届けに行こう。
アン「あれ？アレン？」
夏準「シャワーあがりましたが、入らないんですか？」
アレン「アイツ、ノート忘れてんだ。今ならまだ間に合う」
アン「あ、ちょっと！」
アンの声が途中聞こえたけど、もう玄関で靴を履いてたので、無視して外へ出た。
＊＊
アレン「あっ、いた」
幸い、すぐ近くのバス停の方へ歩いていたので見つけられた。
呼び止めると、俺だと気づいて立ち止まってくれる。
『どうしたんだ、もうHIP HOPはいいぞ』
アレン「そうじゃなくて、これ」
『あれ、私のノート？』
アレン「俺のノートと混じってて、次いつ会えるかも分からないから」
『あぁ、わざわざありがとう』
ノートを受け取り、鞄につめている。
ふと、胸元でキラッと何かが反射しているのが見えた。
ジッとそれをみると、シルバーのペンダントだ。
形は…狼みたいな形をしている。
『気になるか』
アレン「…え、ごめん。いや、胸見ていたわけじゃないぞ！」
視線が胸にいってたから誤解させないように言うと『何言ってんだお前』と呆れられて、コレだろ？とペンダントを摘まむ。
アレン「いや、気になったというか…今一瞬光ったような気がしたから」
『……ファントメタルだ。お前のメタルと共振したんだろ』
アレン「共振って……質がいいメタルほど他のものとする、あれか？」
『そう。大学にいた時もしていたけど、気づかなかった？』
夏準が睨んでた通り、やっぱりコイツが大学にいたからなのか。
ファントメタルを持って、作詞作曲していたって事は…。
アレン「お前も、HIP HOPするのか？自分で歌ったりとか……！」
そこまで言って、口を閉ざした。
トラックの事を聞いたときは面倒臭がりながらも話を聞いてくれてたけど、今は全然そんな感じじゃない。
『聞きたいか』
そう聞きつつも、表情に感情がない。
さっき話していた時とは別人のようで、何か抜け落ちたような………見覚えがある表情だ。
あぁ、これは………かつての俺に似ている。
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テルミヤコウジ(プロフ) - KARAKARA666_さん» ありがとうございます！これからも更新続けていきますので、よろしくお願いします！ (2022年1月9日 9時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
KARAKARA666_(プロフ) - 素敵な作品を作ってくださりありがとうございます。これからも楽しみにしています (2022年1月8日 2時) (レス) id: c4cee0671b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2021年7月17日 23時
