検索窓
今日:20 hit、昨日:32 hit、合計:79,252 hit

【113】 ページ21

そして私の隣に腰を下ろし、溜めていたトラックノートの1つを私に渡す。
ちゃっかりとコイツの手元には、先ほど私が渡したトラックノートが握られていた。




『……量が凄いな、これ全部一人で考えたのか』
アレン「あぁ。授業中とか、ライブ前とかライブ終わりとか、思いついたトラックをメモし続けてる」
『いや授業中は授業しろよ』


学生が何言ってんだ、と告げると「いいトラックが浮かんだからつい」、と言っている。
救いようがないHIP HOP馬鹿か。



1枚、1枚めくってみていくと、粗削りな部分だけど繊細なトラックだ。
音をつけなくてもアップテンポのリズムが身体に浸透していく。



……だが、これは使えないんだろうな。




『これ、BAE3人用じゃないから使えないんだろ』

アレン「え、なんでわかるんだ?」

『BAE寄りの音楽にしているけど…今まで曲にしてきたような革新的部分が弱い。音付けなくても、これじゃないって何となくわかる』

アレン「凄ぇな!そこまで見切ってんのか!確かにそれは、曲にはならなかった。いや、なっちゃだめなんだ。BAEがBAEらしい曲を、俺たちが進化できる曲を作らないと、音にしないと意味がないから」





ただHIP HOP馬鹿なのかと思ったけど、自分達の音楽に関しては曲げられないものがあるんだろうな。





………あぁ、やっぱり。





『似てるな』
アレン「え?」
『いや、何もない』







脳裏に浮かんだ懐かしい思い出を、瞼を閉ざすように封じ込めた。

【114】__アンSIDE→←【112】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
97人がお気に入り
設定タグ:パラライ , ParadoxLive
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

テルミヤコウジ(プロフ) - KARAKARA666_さん» ありがとうございます!これからも更新続けていきますので、よろしくお願いします! (2022年1月9日 9時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
KARAKARA666_(プロフ) - 素敵な作品を作ってくださりありがとうございます。これからも楽しみにしています (2022年1月8日 2時) (レス) id: c4cee0671b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年7月17日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。