【91】 ページ31
晴臣「A、おい、A」
『………！…あ、ごめん。ボーッとして…っと』
晴臣「お前やっぱり熱中症になってるだろ。足元がふらついてる」
『いや、別に……っ』
晴臣「………あっちに喫茶店がある。昼食ついでに休むぞ」
『でも、まだ…あと2か所、工事現場が』
晴臣「ぶっ倒れて、詩音が喜ぶのか」
晴兄に諭され、『それは…』と言葉を詰まらせてしまう。
喜ぶはずがない。寧ろ逆だ、「余計なことしないでください」と罵られるのが予想できる。
晴臣「お前の弟なんだ、きっと大丈夫だ」
『………そう、かな』
晴臣「残童の情報網を潜り抜けてる程の頭を持ってんだ。うまい事やってるさ」
『……うん』
晴臣「A、行くぞ」
『……………う、ん』
晴兄の言葉に返事を返しながらも視線は工事現場やその周辺を見ている。どこかいないかな、見落としはないかなと思っていたら手首をグイッと引っ張られ、視界が晴兄の背中で埋まる。
振りほどこうとしても、私よりもガタイも力も強いこの人に勝てるはずがない。
熱くなった思考の中、探すのを諦めて晴兄の後に続いた。
この3日、限りある情報の中、ずっと捜索を続けてきた。
大会が始まってしまえば、私は彫金師としてあの町に留まる事になる。そうなる前に、少しでも動きたかった。
そんな私の我儘を見透かし、ついてきてくれた晴兄。こんな風に無茶をする私を止めたのは、3日の内でももう20回は超えてる。多分、晴兄がいなかったら今頃倒れていただろう。
『……ごめんね、晴兄』
晴臣「気にするな。大会の準備も終えて、殆ど暇だからな」
嘘つき。
準備が終わったと言っても主催としてマスコミの対策なんかが残されている。
忙しさにかまけて、最近は殆ど眠れていなかったはずだ。この3日も、初戦が始まるまでの大事な休養期間だったのに。
ああ、嫌になる。
大事で可愛い弟を見つけられないことも、甘えたくないのに義兄に縋ってしまうのも。
でも何より、何もできない自分が、本当に嫌になる。
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テルミヤコウジ(プロフ) - 愛莉さん» いつもご愛読いただきありがとうございます！パラアニ本当に最高ですよね。RTL最終です、少しでも追いつけるように頑張ります！ (10月18日 23時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
愛莉 - 本当にそうですよね！パラアニでは推しが動いていることの嬉しさで興奮が収まらないし、しかもRTLが投票開始！もう結果が気になり過ぎます…。part5楽しみに待っています！ (10月18日 22時) (レス) id: a2012ddb44 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - 愛莉さん» ありがとうございます！パラアニも新曲もやばいですよね！！興奮が冷めぬうちに更新頑張っていきます！！ (10月14日 19時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
愛莉 - 今回もとても面白かったです！パラアニ、それにRTLの最終決戦の新曲も出て興奮が収まりません！これからも頑張ってください！ (10月9日 1時) (レス) @page35 id: a2012ddb44 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - 椎名さん» 返信おくれてすいません！いつも見て頂きありがとうございます！亀更新になってしまってすいません。もうすぐRTLもクライマックス！少しでも追いつけるように頑張ります！ (10月8日 23時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テルミヤコウジ | 作成日時：2023年5月15日 21時
