【41】__西門SIDE ページ43
あの子が去ってから食堂がより一層ガヤガヤしていた。
そのあとすぐに、理事長から教員の数名が呼び出され、教員室へ赴いていた。
そこで今回の騒動について、理事長から軽い詳細を教えられた。
あの子に蹴り飛ばされたジェイ君は、違法メタルを所持していたらしく、何か大事になる前に萬屋である彼女に対処してもらったらしい。
対処、にしてはやや乱暴だった気がするが…。
あともう1つ、アガタ先生もその場にいなかったが、どうやら彼女が学生の間で違法メタルの売買を行っていたらしい。これも彼女からの情報なのだとか。
CLUB paradoxの会場で彼女を見たが……あそこにいたのも萬屋の関係なのだろうか。
このことは生徒に伏せることと、より一層気を付ける事を忠告され、教員は皆外に出ていく。
こういう場面で、アガタ先生は私のところに来ていたが、それが今後なくなるのか。
助かったと思う反面、そんな近くにいて違法メタルの存在に気付かなかった自分が恥ずかしいな。
理事長「西門教授」
西門「!あ、はい」
ボーッとしていると理事長に話しかけられた。「ちょっといいかな」と人のよさそうな笑みを浮かべて私を手招きする。
西門「何でしょうか?」
理事長「あの子の事、気になるのかな?」
西門「あの子とは……ジェイ君のことですか?」
理事長「いやいや、Aちゃんの事だよ。君もHIP HOPしてたから」
西門「…Aちゃん?」
「おや、名前知らなかったかい?」と不思議そうな顔をする理事長。
戸惑う私に、「ジェイ君を蹴飛ばした子だよ」と教えてくれた。
蹴飛ばした…という事は、あの少女の事か。
名前で呼んでいるということは、理事長とは付き合いが長居のだろう。もしかしたら、この事件以前より彼女に色々と依頼していたのかもしれない。
そんな事を考えていると、「仲良くなっていた方がいいよー」と助言してくる。
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さあ - イベントのご参加ありがとうございます!!私の嫌いな食べ物レバーなのでなんか親近感が湧きました笑これからも頑張って下さい!応援しています! (2021年6月24日 17時) (レス) id: 7aaf2735e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年6月23日 0時