【tn】女々しい ページ1
「すまん、俺と別れて欲しい」
3年間付き合って同棲している彼女に俺はそう告げた
『･･･どうしてか、聞いてもいい？』
少し声を震わせながら彼女は問う
「仕事もやけど、それよりも今やっている事が忙しくなってきとる。…そっちを…優先したいんや」
酷いことを言っている自覚はある。
しかし、忙しいことを言い訳に彼女の事を疎かにしてしまうのは嫌だ。
今までだって彼女に構ってあげらずに放ったらかしにしてしまった。酷い時は一緒に住んでいるのかと思うほど全く顔を合わせることがない時だってある。
このまま我慢させただ縛っているのは嫌なんだ。
彼女の顔を見れないまま返事を待っているととても優しい声でこう言う。
『そっか…うん、わかった。』
俺は自分から別れを切り出したくせに拒否されなかったことに勝手に傷ついた、そして、今まで我慢させておいてこんな身勝手な事に怒らない。
むしろ優しく言われ泣きそうになり俺は思わず叫ぶように言う。
「なんで、なんでや…」
『え？』
「なんでっ、俺の事責めないんや、怒らないんや！」
いきなり大きい声を出した俺に驚きはするものの直ぐに微笑みを浮かべ俺は狼狽える。
なんで、なんで笑ってるん。
『だって私、どんな貴方も好きだよ。ゲーム実況している時のトントンはキラキラしていて好き、だから、』
それを邪魔してしまうなら別れてもいいわ、なんて言う。さらには、
『トントン、私が重荷なら捨て置いていいんだよ』
違う…違う、違う違う！
「重荷なんかじゃっ！……ただ俺が弱いだけなんや、俺、おれっ…！」
ゆっくりでいいよ、と気にかけてくれる彼女に対し何か熱いものが込み上げてくる。
「俺…Aの事好きやで…好きなんや…」
『うん』
「でもっ、忙しくて一緒の家居んのに全然会えんしっ、」
『うん』
「Aにはいつも我慢させてばっかでっ…！大切にする言うたのに俺っ…」
そこまで言うと彼女は俺に近づき抱きしめまた微笑む
『馬鹿だねぇ、私が今までの事より別れようって言われた時の方が傷つくって思わなかったの？』
う"っ、それは…、顔に出ていたのか彼女は呆れ少し困った顔をする。
『確かに寂しい時もあるけど…でも、その分いっぱいかまってくれる。それに、トントンが居ない生活は考えられないんだよ？』
「でもっ…」
それでも俺が渋っているとAは「あっ」と思いついたように言う。
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茶 - コメント失礼します。 こちらの作品の話ではなく大変恐縮ですが、お二人の総合日記、とても素敵な作品でした！可能でしたら、またどこかで読む機会があればなと思います。是非お伝えしたくてこちらにコメントしました。長々とすみません。 (2022年4月27日 23時) (
レス) id: 46a55a84d9 (このIDを非表示/違反報告)
スコーン(プロフ) - ミサキ@さん» 触発されてしまいました…笑 (2021年6月14日 14時) (レス) id: ad0fb54ac1 (このIDを非表示/違反報告)
ミサキ@(プロフ) - rbrさんのやつついったーのやつやぁん (2021年6月14日 10時) (レス) id: 9c2cfec67d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スコーン | 作成日時：2021年5月22日 19時
