俺達は潔癖症のお前を汚したくて仕方がない

汚したい９ ページ10

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ



「なぁ、アイツなんで
あんな髪色なんだ？」


「ハーフかなんかじゃないの？」


「なんか中性的な顔で
どっちかわからねぇーな」


「お前は馬鹿かよ下を見ろよ
ズボンはいてんだろ男だよ」







あの二人の好意に任せて

来たものの、回りのやつらが

五月蝿すぎて五月蝿すぎて

かなわない

まだセーフだったのか？

いや、時間的には、、、

遅れてないじゃないか

もしかして、

あそこの時計だけ狂っていたのか？

じゃあ、鉄拳の心配もないな


「新入部員達はここに集まって
挨拶しに来てくれるかな？」



ｿﾞﾜｧｧ『ｯｯ!!ゆ、きむら」



あぁ、どうしよう

怖い、震えが止まらない

何で？あぁ！！！ｸｿｯ

こんなときに限って



『行くっきゃないな』



あぁ、怖い怖い怖い怖い怖い怖い
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い


あぁ、もう震えないでくれよ


ボクはこの時間がとてもとても短く思えた



「じゃあ、そこの君から行こうか」





「はい！飯田 隼人です！
◯◯小から＿＿」





あぁ、もっとゆっくりしてくれよ

あぁ、どうしよう

手に力が入らない

でも、こんなところで情けないな

こんなのTさんに見せられない

自信をもてよ

そんな馬鹿みたいな不安なんか


全部全部捨てちまえよ


あと、何人だ？

ボクの前に一人しかいないじゃないか

じゃあボクは次だ


「上野 治人です。◯◯小で
◯◯テニススクールに通って
シングルをしてます」




「じゃあ、君だね次は」




『はい、夏目 Aです
青春台第一小学校で
◯◯テニススクールで今は
シングルをしていますｯ』




言えた

よかった、でも、潔癖症の事

言えてない、でもこんな大勢の前で

言うなんて、、、

あぁ、勇気がほしいよ




「夏目は今はシングルって言ったけど
前はダブルスをしていたよね？」





『はい、ダブルスを少し』





「じゃあ、そのときの功績も
いってくれるかい？」




は？功績、そんな
ここで言わないといけないのか？




『わかりました。
◯◯大会では二連続優勝しました
関東チビッ子テニス大会でも優勝をして
全国大会に進んでまた優勝をしました』





確か、このくらいだった気がするけど





「組んでた人はここにいるのかい？」





『いいえ、年が三才ほど離れていたので
ここにはいませんしどこにいったのかも
わかりません』

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