俺達は潔癖症のお前を汚したくて仕方がない

もっと意地悪したくなるから ページ35

柳生「そんな、、、」


柳生は酷く落胆したようだった

いつもの紳士さはなく

呆気にとらわれていた

仁王も夏目を酷く気に入っていたため

いつものおちゃらけとは程遠く

眉を下げ

酷く落ちぶれていた


幸村「でも、Aが
まだ、負けると決まった訳じゃないよ
ねぇ、赤也Aはそこいらへんの
奴等に負けると思ってるの？
Aを信じてないの？」



俺は涙目になってうじうじしている

赤也に話しかける

赤也は下に向けて見えなくなっていた顔を

上げ、赤也とは思えないような

真面目な顔で




切原「俺はAを信じますよ
だって、俺の後輩だから、」



声は弱々しかったが芯は力強かった

赤也の目は俺の顔を

鏡みたいに写していた


少しそれが怖かったことは

俺だけの秘密




『あの、ボク負けるみたいに
なってますけど先輩方は
そんなにボクが負けた方が
都合が良いんですか？』


部室のなかが

少し低い声で埋め尽くされた


その声変わり仕掛けの少し低い声を

持っているのはこの部室に居る中で

Aしかいない



バッと勢いよく俺は首を後ろに回す

すると起きるのが辛そうに腕をついて

起き上がろうとするAがいた


俺は勢いよくAの懐へと飛び込んだ

勢いよく飛び込んだせいで

Aの体は後ろへと倒れようとするとき

真田がA危機一髪支えてくれ

Aはまた頭を打たずにすんだ

今の俺達の体制は

Aの懐に俺の顔が踞って

Aが真田に腕で支えられている状態

俺とAが無傷でいられるかは

真田に掛かっているね

でもそんなの関係ない

まぁ、多少は関係あるんだけど

俺の中ではどーでもいい

だってAがやっと起きたから

俺の中では今までの時間が

とてもとても長く感じられた

その長ーい時間俺の頭の中は

Aばっかりだった

気持ち悪いほどね

でも、頭の中は何考えても誰にも

読まれないから安心だよね





『ｯゆ、幸村さｯｯ』



Aの様子がなんか可笑しい

あ、俺Aに触っちゃてる

でも別によくない？何かを間に

挟んでるんだしそれに俺

真田みたいに手袋もしてるし




幸村「Aちゃんと見てよ
俺がAに触ってる所を
上着ごしだよ？上着ごし
それに俺、ゴム手袋もはいてるし
それくらい我慢しないと
ここには入れないけど？」




Aはプルプルと震え目に涙を浮かべ

ｺｸｺｸと首をたてに降っていた

そんなに嫌そうにしないでよ

もっと意地悪したくなるから

神の子はタチが悪すぎる→←レギュラー不合格

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