俺達は潔癖症のお前を汚したくて仕方がない

その瞳はアメ玉その姿はまるで人形 ページ22

夏目の瞳は


不思議な色をしている

先ほどまでエメラルドグリーンだったが

今では、若草色と蜂蜜色が

混ざりあったような

透き通った目をしている

まるでアメ玉のようだ

角度を変えるたびキラキラと輝いている

本当に日本人なのかと疑うくらい

整ってまるで人形だ



あぁ、俺は何を考えているんだ

早くこいつを保健室につれていかなければ

俺はﾎﾟﾀﾎﾟﾀと滴れる血を見ていた

夏目はさっさと一人で保健室に


行きたそうだったが

こいつは大体場所を覚えているらしいが

自信がないらしい

だから、一緒にいくことにした


俺はまず夏目の潔癖症の事について

話を進めた

すると夏目は自分は

普通の人間ではないことを

話始めた


その話の内容は以前幸村がいっていたこと


と少し似ていた


『ボクはこれを
持っている限り普通人間じゃない』




"ねぇ、真田
俺は神の子と呼ばれてるけどさ
本当は普通の人年なんだよ？"



『ボクは異常に発達した五感のお陰で
普通に試合もできないし
普通の人間にはなれない』




"ねぇ、真田いつになったら
俺のイップスが効かない
現れるんだろうね俺もね
皆みたいに本気で、
テニスをしたいんだよｯ"




『あぁ、本気でいつかは、、』



"いつか、本気でさ"





『テニスをしたいｯｯ』




"テニスを楽しみたいｯｯ"





夏目はよく幸村と似ている

幸村もよくいっていた


本気でテニスをしたい

俺は神の子じゃない


本当によく似ているじゃないか



俺はそれを夏目に伝えようとしたが


言えなかった


いや、言えなかったじゃない


遮られたんだ

俺の予想だと

気を使ったんだろう

こいつは俺が見る限り

何か深いものを持っている

俺はこれから夏目とかかわっていく時

それには触れないようにしようと

心の中で決めた

夏目が保健室に入ろうとすると

鍵がかかっていた

ドアの横にある紙を見ると

今日は出張らしい

だから俺は職員室から鍵を取りに行った



ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ



本当は走ってはいけないが今は


仕方がない


ｺﾞﾝｺﾞﾝ


真田「失礼します。
保健室の鍵を取りに来ました」




「はい、良いですよ」




真田「有難うございます」

ｼﾞｬﾗ



真田「失礼します」




職員室には２〜三人ほどの先生しか

居なかった


俺は急いで夏目のまつ所へと向かった




夏目は血の滴る右腕を抑え

座っていた





真田「遅くなってすまない
今開ける」





ﾀﾞﾝｯ『有難うございます』

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